モンテネグロ政府のウェブサイトによると、テラフォーム・ラボの元最高財務責任者(CFO)ハン・チャンジュン氏がモンテネグロから韓国に引き渡された。サイトに掲載された声明ではハン氏はJ.C.H.とのみ記載されていたが、ロイターが現地警察関係者の証言をもとに彼の身元を確認した。

ハン氏は、テラフォームの元CEOド・クォン氏と共に昨年3月23日、モンテネグロの首都ポドゴリツァの空港で逮捕された。2人は偽造されたコスタリカのパスポートを使用し、ドバイ行きのプライベートジェットに搭乗しようとしていた。

モンテネグロ警察の声明によると「J.C.H.は今日、NCBインターポール・ポドゴリツァの職員と警察特殊部隊により、詐欺に関連するいくつかの犯罪行為についての刑事訴訟を行う目的で、韓国の司法および警察当局に引き渡された」。

興味深いことに、警察の声明ではハン氏が韓国で終身刑に直面しているとされているが、これはクォン氏が直面している刑よりも厳しいものだ。KBSワールドの報道によると、クォン氏は最大40年の懲役となる可能性があるという。

ハン氏とクォン氏は、偽造パスポートを使用した罪でモンテネグロで4ヶ月間服役した。

ハン氏とクォン氏の二人は、インターポールから国際手配されているにもかかわらず、セルビアで生活し、そこで事業を立ち上げていた。

クォン氏は2022年5月にテラフォーム・ラボのステーブルコイン・エコシステムが崩壊したことに関連して起訴されている。

昨年3月の逮捕を受け、韓国と米国の2か国がクォン氏の引き渡しを要求していた。さまざまな法的手続きの後、モンテネグロの裁判所は昨年12月にクォン氏を米国に引き渡すと決定したが、現在もなおモンテネグロに拘留されている。米国は商品詐欺、証券詐欺、電信詐欺、詐欺および市場操作に関与する共謀など8つの罪でクォン氏を起訴している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン