人気のメッセージングアプリ「テレグラム」が、10億人の仮想通貨ユーザーにリーチする鍵となる可能性がある。
テレグラムは現在、世界で3番目に多くダウンロードされているメッセージングアプリだが、仮想通貨取引所X10の創設者兼CEOであるルスラン・ファクルトディノフ氏によれば、新たな一般ユーザーを仮想通貨の世界に引き込む上で重要な役割を果たす可能性があるという。
ファクルトディノフ氏は「テレグラムは現在、仮想通貨の世界で最もホットなプラットフォームの一つだ。10億人のユーザーと最も低いユーザー獲得コストを持つため、新しいユーザーを迅速かつ手軽に仮想通貨にオンボードできる」とコインテレグラフに話す。
X10取引所は主に新しい個人投資家を対象とした、より直感的なデジタル資産取引のためのテレグラムベースのミニアプリを開発する計画を発表した。
この取引アプリは、最先端のテクニカル指標を求める洗練された投資家向けではない。ファフルティディノフ氏は「私たちが仮想通貨の採用を10億人に目指す中で、より複雑な取引プラットフォームは経験豊富な仮想通貨ユーザー向けに確保するのが理にかなっている。一方で、一般のユーザーはこの馴染みのあるエコシステム内でより大きなメリットを見出すかもしれない」と語った。

仮想通貨採用の「トロイの木馬」に
TON財団の投資ディレクターであるジャスティン・ヒョン氏によれば、テレグラムは仮想通貨の大量採用の「トロイの木馬」となる可能性があるという。ヒョン氏は、次の5億人のユーザーをオンボードするには、ブロックチェーンベースのテレグラムミニアプリのような「実際に使える」シンプルなアプリが必要だと考えている。
ヒョン氏は「2028年までに5億人をオンチェーンにすることが目標だが、そのためにはフロントエンドでユーザーがブロックチェーンを意識しないようなユースケースが必要だ」とコインテレグラフに語った。いくつかのテレグラムミニアプリは、ユーザーに対してWeb3特有の金融インセンティブも提供する予定だという。