スイス最大の銀行UBSの元役員が率いるスタートアップSEBAクリプトは、仮想通貨サービスを提供する規制された銀行を設立するため、1億スイスフラン(約116億8000万円)を調達した。
SEBAは銀行業と証券取り扱いのライセンス取得申請を、スイスの金融規制機関であるFINMAに提出する見込み。ライセンスを取得できれば、他の銀行や適格投資家向けに仮想通貨トレードや投資サービスを提供できる。
SEBAのBuehle氏はロイター通信に対し、伝統的な銀行と仮想通貨業界の橋になりたいと話している。SEBAはまた、ICOのコンサルを含む企業の資金調達を支援する計画だ。同社のAmschwand氏は以下のように話した。
「スイスで、ブロックチェーン技術を開発し、仮想通貨の持続可能な成長を促す包括的な規制環境を構築するため、我々は様々な当局から委任を受けている」
SEBAは来年、チューリッヒなど主要な金融ハブに事業を拡大する計画を立てている。SEBAへの出資者には、ブラックリバー・アセット・マネジメント社、香港のサマー・キャピタルなどがいる。
今月初旬、スイス・バンカーズ・アソシエーション(SBA) は、ブロックチェーンスタートアップ企業に関わる銀行に対し、基礎的なガイドラインを発行した。スイスの規制の逃れるため、仮想通貨スタートアップが国外に出ていくのを防ぐためだ。ガイドラインでは、ICOを実施していない企業は、他の中小企業と同様に扱われるとしている。ICO実施企業は、スイスの反マネロン法や本人確認法といった厳格なルールに従う必要がある。