SWIFT 分散型台帳技術R3と提携発表 | 仮想通貨XRPめぐりSWIFTのCEOとリップルCEOが衝突も

SWIFT(国際銀行間金融通信協会)が30日、分散型台帳技術開発のR3と提携する計画を発表した。クロスボーダー(国をまたいだ)送金市場でブロックチェーンを基盤にした決済システムを手がけるリップル社などから猛追を受けているSWIFT。この日、SWIFTとリップルのCEOが同じフォーラムに登場し、意見を戦わせる場面があった。

今回SWIFTが提携を発表したR3は、金融システムにおけるブロックチェーン活用の研究と開発に関する世界最大規模のコンソーシアムを率いており、金融商品の取引速度やセキュリティの向上、複数の金融機関におけるリアルタイムな情報共有を目指している。SWIFTは、R3のブロックチェーンプラットフォーム「コルダ」と自社が開発したグローバル・ペイメント・イノベーション(GPI)を結合。コルダを使う企業は、SWIFTのGPIのサポートを得て決済できるようになるという。SWIFTによると、GPIは銀行間のクロスボーダー決済のスピードを上げるほか、リアルタイムで取引を追跡できる技術だという。

1973年設立のSWIFTは、世界200カ国に1万1000もの金融機関と提携しているが、送金スピードが遅く、コストが高いこと批判の的となっている。代わりにリップルやステラ、JPモルガンのIIN、アリババのアリペイなどブロックチェーン企業がライバルとして台頭しており、クロスボーダー(国をまたいだ)送金市場の競争は激化している。

隣にはリップルCEO

奇しくもこの日、SWIFTののライブラントCEOの隣りにいたのは、競争相手リップル社のガーリングハウスCEOだ。

ガーリングハウス氏は、SWIFTの弱さは中央集権的な決済システムにあると指摘。「分散型のシステムが今後勝利をおさめるだろう」とし、「今日のSWIFTはそれを採用していない」と述べた。

今日のR3との提携発表や2017年に発表したGPIでより透明性の向上や取引スピードの上昇を目指しているものの、SWIFTはブロックチェーンではなく、既存のインフラやクラウド技術に主に依存している言われている。

また、ライブラントCEOが「銀行が仮想通貨に手を出しにくい理由は、仮想通貨のボラティリティ(変動幅)にある」と発言したことに対してガーリングハウスCEOは、「誤った情報だ」と一蹴。「数学的に言えば、XRP取引のボラティリティのリスクは、法定通貨より小さい」と反論した。

一方、「SWIFTと協調する可能性を模索すること」に対しガーリングハウスCEOはオープンであるとしつつも、近い将来の提携などについて具体的な方針は示さなかった。

SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)とは、世界規模で標準化された送金プラットフォーム。日本語訳は国際銀行間通信協会。国際間でお金の移動を行うために各国の銀行が協力し、共通の手続きを行うことでグローバルなお金の移動を可能にしている。お金の国際間移動は、各国通貨の違いから、銀行が多額の外貨準備(自国以外の通貨の準備)を行う必要があるが、全ての銀行が多様な通貨を確保できるわけではない。したがって、SWIFTによる海外送金は、いくつもの銀行を仲介して行われる。そのため、高額な手数料、送金速度の遅さ、また不透明な資金移動プロセスが問題点として指摘されている。

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