米ドルと連動するステーブルコインであるテザー(USDT)の勢いはどこまで続くのか?そして、仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)にはどのような影響を与えるのか?

前回のYOUTUBEでは、テザーの時価総額がXRPを抜いたことをきっかけに、テザー人気を支える需要の真相に迫った。今回は、再び龍門キャピタル日本代表トップのサニー・ワン氏を迎えて、今後のテザー社をめぐるリスクシナリオと逆転シナリオの双方を考察する。

リスクシナリオ

そもそも100%米ドルと交換を保証できるのかという疑問、テザー社とビットフィネックス社の不透明な関係、ニューヨーク州の司法長官による訴追、そして中国政府による突然の鉄槌の可能性…テザーをめぐるリスク要因は多い。

ビットコインを入手する方法としてテザーに頼る中国人トレーダーにとってテザー社の運営停止は大きな痛手となり、当然マーケットの暴落にも繋がるだろう。

テザー社崩壊はどんな時起きる可能性があるのか?ワン氏に話を聞く。

逆転シナリオ

「嘘も1万回つけば真実になる」

怪しさばかりのテザーだが、一発逆転のシナリオはあるのか?ワン氏は、逆転シナリオが起きればテザーがフェイスブックのリブラより信頼を得る可能性があるとみている。

ステーブルコイン戦争というより通貨戦争

現在ステーブルコイン市場はテザー1強の状態だが、ワン氏は今後は同市場における競争が激化するとみている。

テザーなど「従来型のステーブルコイン」に加えて、フェイスブックのリブラなど「民間企業のステーブルコイン」、「法定通貨」、そして中国人民銀行のデジタル通貨(DCEP)など「中銀のデジタル通貨」だ。

テザーの1番のライバルになるのはどれか?ワン氏が予想する。