アナリストによれば、決済大手スクエア(Square)がJay-Zのストリーミングサービスである「Tidal」の過半数の株式を取得したことで、プラットフォーム上のブロックチェーン関連機能に潜在的な影響を及ぼす可能性がある。

ロイターの報道によれば、コンサルティング会社ガートナーのテクノロジーアナリストであるアビバ・リタン氏は、スクエアによる2億9,700万ドルの出資で、Tidalがブロックチェーンや仮想通貨などの新たなテクノロジーを利用し始める可能性があると指摘した。

専門家によれば、スクエアの援助を得たTidalは、アーティストが写真、ビデオ、その他のデジタルコンテンツの所有権を証明することが可能になるノンファンジブルトークン(NFT)の技術から特に恩恵を受けることになる。リタン氏によると、NFTの技術はサインや記念品の出所を容易に追跡できるため、ファンにとってさらに価値あるものになる可能性があるという。

スクエアは木曜日に、Tidalの過半数の株式を取得する契約を締結したことを正式に発表し、Tidalがスクエア内で引き続きSellerおよびCash Appのエコシステムとともに独立して運営を行うことを明言した。その後CEOのジャック・ドーシー氏は、スクエアがアーティストの極めて重要なニーズに重きを置き、Cash Appのクライアントに対して行ってきたのと同様の方法でファン層を拡大することも重視すると示唆した

「スクエアは販売者と個人向けにツールのエコシステムを作成した。アーティストにもそれと同じことを行う。ファンを互いに近づけるためのまったく新しいリスニング体験や、商品販売に向けたシンプルな統合、最新のコラボレーションツール、新たな補完的な収益ストリームに取り組む。」

56か国で利用できるTidalは、カニエ・ウェスト、ビヨンセ、マドンナ、リアーナ、ニッキー・ミナージュなどの世界で最も名の知られた有名人が所有するエンターテインメントプラットフォームである。このプラットフォームは、リスナーに質の高いサウンドを提供し、アーティストへより大きな収益のシェアを提供することを確約して、Spotifyのような他の人気のあるストリーミングプラットフォームとの差別化を図っている。 Jay-Zは、2015年にノルウェーの起業家からTidalを約5600万ドルで購入した。