米国におけるビットコイン現物型上場投資信託(ETF)が、フランクリン・テンプルトンとハッシュデックスのETF申請の延期決定を受け、同時承認の可能性への「明確な道筋」を確保したという。

ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は11月28日のツイートで、2024年1月1日の最終決定期限より34日前に、証券取引委員会(SEC)が決定を延期した点に注目している。

SECは、ETFが最終的に上場し取引を開始するために必要なテンプルトンとハッシュデックスの申請内容に関するパブリックコメントを求めている。コメントと反論期間は35日間続く。

セイファート氏と同僚のエリック・バルチュナス氏は、来年1月10日までに現物ビットコインETFが90%の確率で承認されると見ており、今回の延期は「1月10日の期限までにすべての申請者を同時承認に向けて整列させる動きだったと私にはほぼ確信させるものだ」とセイファート氏は語った。

バルチュナス氏も同意し、「SECは道を開ける意図があると思われる」とツイートした。

しかし、商事訴訟専門の弁護士のジョー・カーラサーレ氏は、フランクリンのETF申請に対するコメント期間が2024年1月3日まで延長され、SECは通常、コメントを最大3週間レビューするため、延期は2024年3月の承認の可能性を高めると考えている。

「とはいえ、1月が最も可能性が高いだろう」と彼は付け加えた。

セイファート氏が以前に提出された改訂版の目論見書がない唯一の入札者がフランクリンのETFだったが、11月28日にはフランクリンは更新されたフォームS-1をSECに提出している。この提出に反応し、バルチュナス氏は「すべてのETFが同時にローンチされることには一般的に賛成だが、フランクリンが数ヶ月遅れでフォームを提出したにもかかわらず、他のプロバイダーと同じ日にETFを発売できるかもしれないのは、少し不公平に思える」と語った。

現在、SECの前にはグレイスケールやブラックロックからの申請を含む12の現物ビットコインETFがある。そのほとんどが3月に最終決定日を迎えるが、ARKインベストの申請だけは2024年1月10日までにSECが承認または否認しなければならない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン