ビットメックスの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏は23日のブログ投稿で、ビットコイン(BTC)の現物上場投資信託(ETF)が「成功しすぎると、ビットコインを完全に破壊される可能性がある」と警告した。

2014年にビットメックスを設立したヘイズ氏は、ビットコインには「動き」があるからこそ価値があると説明した。

しかし、ヘイズ氏によると、ビットコイン現物ETFは「資産を吸い上げて、比喩的な金庫に保管するように設計されている」という。

ビットコインETFの発行者がすべてのビットコインを保有することになり、投資家が自ら保有するのではなくビットコインのデリバティブを購入することになれば、ネットワーク上のトランザクション数は枯渇し、マイナーはトランザクションを検証し続けるインセンティブを失うことになると指摘。

ヘイズ氏は「その結果、マイナーはマシンを動かすのに必要なエネルギーを支払うことができなくなり、マシンの電源を切ってしまう」と述べている。「マイナーがいなければ、ネットワークは死に、ビットコインは消滅するだろう」。

"根本的に、もしTradFiの資産運用会社が運用するETFが成功しすぎれば、ビットコインを完全に破壊してしまうだろう。"

ヘイズ氏は、このようなシナリオが展開された場合、新たな仮想通貨ネットワークがビットコインの代わりになり、サトシ・ナカモトの元々のピアツーピア電子マネーのビジョンをさらに拡張すると想像した。

「考えてみると、これは美しいことだ。ビットコインが単なる国家統制された金融資産になった場合、使われないために死ぬのだから」。

「人々は再び、国家統制されていない通貨資産と金融システムを持つことになる。第二回目には、(ウォール街の企業)にプライベートキーを渡さないことを学ぶよう願っている」と話した。

ブルームバーグのアナリストは現在すべての保留中のビットコイン現物ETF申請の承認が、2024年1月5日から1月10日の間に起こると予想している。

ブラックロック、グレースケール、ビットワイズ、ウィズダムツリー、インベスコ、ギャラクシー、フィデリティ、ARKインベスト、ヴァルキリー、フランクリン、ハッシュデックス、グローバルXETF、パンドーアアセットの各社は、SECの現物ビットコインETF申請に対する決定を待っている。