ソニーは23日、次世代移動サービスであるMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)向けにブロックチェーンを活用した共通データベース基盤(BCDB)を開発したと発表した。
電車やバス、タクシーのほかカーシェアリングなど1日で700万件を超える匿名化した移動履歴記録や収益配分の共有によって、移動の効率化やスマートシティ構想などに活用できるとしている。
ソニーは2019年にオランダのインフラ水管理省が公募したMaaSのプログラムに参画し、2020年3月までBCDBによる実証実験を行った。
MaaSは、目的地への最適な経路や交通機関の組み合わせや所要時間をユーザーに提示し、予約から決済までを提供。「参加者の中で同省の要求仕様に対応できたものはソニーのBCDBのみ」としている。
MaaS向けに実施された施策だが、ソニーは今後の展開としてスマートシティ構想でのセンサーデータの記録・共有への応用も想定しているという。
ソニーはブロックチェーンの活用に積極的に動いており、昨年2月には富士通と協力し、外国人留学生の成績証明にブロックチェーンを活用する実証実験を行ったほか、ICカードを利用した仮想通貨のハードウェアウォレットを開発するなど仮想通貨分野にも注力している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン