スイスの仮想通貨銀行によると、金融機関がソラナ上で現実世界の資産トークン化プラットフォームやステーブルコインを展開することを選択すれば、ソラナは長期的にイーサリアムに「真剣に挑戦」する可能性があるという。

シグナム銀行のレポートによれば、最近では「保守的な機関」でもイーサリアムの安定性やセキュリティの利点よりもソラナのスケーラビリティを好む傾向が見られるという。「ペイパルの幹部が最近ソラナのイベントで『イーサリアムは決済の最良のソリューションではない』と発言した」とのことだ。

競合する決済処理会社Visaも最近、USDコイン(USDC)の決済にソラナを統合し、その「高いスループット」と「低コスト」を誇示するものだとシグナムは述べた。さらに、1兆ドル規模の資産運用会社フランクリン・テンプルトンもソラナ上で投資信託を立ち上げる計画を発表し、シグナムはシティが国際送金にソラナを検討していると指摘した。

しかし、シグナムはイーサリアムとソラナの間には依然として大きな時価総額の差がある点にも触れている。さらに、ソラナの取引量指標の一部は過大評価されており、ネットワーク収益の多くはミームコインの発行と取引に大きく影響されているとシグナムは主張する。

米情報機関の内情を内部告発したエドワード・スノーデン氏は最近、ソラナがあまりにも中央集権的であると批判し、「何か重要なもの」がネットワーク上に構築されても「国家が動き出せば簡単に破壊される可能性がある」と語った。

オンチェーンデータによれば、イーサリアムは依然として現実世界の資産トークン化とステーブルコイン市場をそれぞれ81%49%の市場シェアがある。ソラナは各市場で3%未満のシェアしか持っていない。

ソラナのパフォーマンス

シグナムは10月1日のレポートで、SOL/ETHの価格は前年同期比で300%上昇し、2023年以降では600%上昇していると指摘した。

Solana to Ether price ratio since September 2023. Source: Sygnum Bank/ CoinMarketCap

しかし、ETHは2年間の大幅な低迷の後、「急激な反転」を迎える可能性があるとシグナムはのべた。

イーサリアムの技術的なロードマップは多くの人にとって混乱を招くが、シグナムはETHがビットコインよりも伝統的な投資家にとって理解しやすいと考えている。

「ETHはネットワーク上の経済活動とそれに伴う収益からその価値の大部分を得ている。これは成長、利益、キャッシュフローが評価される株式投資に似ており、デジタルゴールドの概念よりも伝統的な投資家にとって理解しやすい」としている。

米証券規制当局がETHを証券として分類するリスクは、6月19日にイーサリアムの調査を終了した後、「大幅に減少」したともシグナムは指摘する。

一方で、多くの仮想通貨業界の幹部は、米証券規制当局が依然としてソラナを証券と見なしていると考えている。シグナムは結論として、「最終的にソラナが長期的にイーサリアムに成功裏に挑戦するためには、未来の技術サイクルを形成し、市場の想像力を捉え、広範な採用を促進する画期的な分散型アプリケーションの誕生の場となる必要がある」とした。

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