分散型台帳技術(DLT)の利用は、金融商品の上場や発行から取引の精算まで、そのライフサイクルの多くの局面に効率性をもたらすことができる。

シンガポール取引所(SGX)は、DLTを利用してプラットフォームに上場されている金融商品の発行や取引を効率化するため、投資会社テマセクとの共同事業を発表した。

Nikkei Asiaの報道によれば、まずは債券やファンド、サステナブル金融商品が検討され、将来は範囲が拡大されて、株式など他の資産クラスも対象になる可能性があるという。

SGXは以前、テマセクおよび大手銀行HSBCとブロックチェーン技術の試験利用で協力し、固定金利証券を発行したことがある。この試験利用の最初の成果として、20年9月に地元の食品・農業企業オーラム・インターナショナルのために3億ドルの債券が発行された

これに続き、同じシステムを通してさらに3件の固定金利債券が発行され、発行額は全部で10億シンガポールドル(7億5000万ドル)を超えた。

本日の発表は、有限責任会社を創設することでこの協力関係を正式化する一方で、以前の試験利用の範囲を拡大・拡張することも示している。SGXの固定金利・通貨・商品部門責任者リー・ベン・ホンは、この共同事業について次のようにコメントした:

「テマセクと協力して我々のデジタル資産事業を次のレベルへ高めることに、とてもわくわくしている」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン