コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、米証券取引委員会(SEC)が同氏と会うことを拒んだ唯一の政府機関だったと語っている。

アームストロング氏は、9月24日にアンソニー・ポンプリアーノ氏のYoutube番組に出演し、4月にコインベースが上場した後にワシントンDCを訪問した際、SECがコインベースCEOとの面会を拒否した「唯一の規制当局」だったと語った。

「私はSECに連絡して、彼らと会おうとした。彼らは私にいかなる仮想通貨企業とも面会していないと述べた」

「あまりにも多くの異なる規制当局が存在することに、私はまず驚いたが、他のすべての政府機関は私たちと喜んで会ってくれた」と、アームストロング氏は付け加えている。

アームストロング氏はコインベースが仮想通貨レンディングを計画した際に、SECが訴訟に訴えると警告した件についても触れた。SECは、この件に関してコインベースに電話を掛けてくることさえしなかったとSECに対する不信感を露わにしている。

「彼らはどのように消費者を保護しているのか?多くの消費者は、普通預金口座よりも高い利回りを獲得したいと望んでいると思う。消費者は既存の金融サービスからこういった製品を入手できていない」

「これが疑問の1つだった。そして2つ目は、彼がどのようにして公平な競争の場を作っているかということだ」と、アームストロング氏は付け加えている。

アームストロング氏は、SECと法廷で戦うことも検討したが、裁判所が規制当局に有利な判断を下す傾向を懸念し、長期間にわたる法廷闘争の価値はないと判断したと語っている。

コインベースは現在、仮想通貨レンディングの計画を停止し、仮想通貨レンディングを巡る規制環境がより明確になるまで静観する考えだ。

「現在の公平ではない市場で既に出回っているほかの製品に関して、SECがどのような対応するのかを待ちたい」と語っている。

アームストロング氏は、政策立案者たちが仮想通貨をどのようにみているのかについて、危険であると考えている人々と利益をもたらすと考えている人々で二分されていると考えている。

「私がDCで話をした人々の50%は、まだ仮想通貨をリスクだと考えている。彼らはこれを恐れているようだ。彼らは、違法な活動に使用されている割合について、頭の中にある種の誤解があるようだった」と、同氏は振り返っている。

「残りの半分は、これが実際には大きなチャンスであることに気づいていた」とも付け加えている。

アームストロング氏は、9月22日にテッククランチのカンファレンスに登壇し、コインベースが米国の省察立案者に規制枠組み案を提案することを明らかにしている。コインベースは「賢明な規制」を構築するために自社の知識を提供するつもりだとしている。