米証券取引委員会(SEC)は、複数のイーサリアム上場投資信託(ETF)に関する決定を2024年5月まで延期することを明らかにした。
12月18日の文書で、SECはハッシュデックス・ナスダック・イーサリアムETFとグレイスケール・イーサリアム先物ETFの判断を先送りした。ハッシュデックスのイーサリアムETFは現物イーサリアムと先物契約の両方を保有することを目指している。一方、グレイスケールのイーサリアム先物ETFは、SECがグレイスケールのイーサリアムトラストを現物型イーサリアムETFに転換することを許可するよう追い込む「トロイの木馬」という指摘もある。
文書によると、SECはETFが上場されるべきかどうかについて追加の意見を求める手続きを開始したとしている。
また、ヴァンエックの現物型イーサリアムETFとARKインベストおよび21シェアーズによる現物イーサリアムETFについての決定も延期された。
ブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏によると、これらの延期は「予想されていた」もので、12月25日前に発表される予定だった。彼はまた、規制当局がETFについて決定を下す最終期限は5月下旬に設定されていると付け加えた。
SECは過去にイーサリアム先物ETFを承認しているが、現物型または混合型のETFはまだ承認されていない。
市場ではSECが13の現物型ビットコインETFを承認するかどうかに注目している。セイファート氏と同僚のブルームバーグETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によると、SECは1月10日にも決定を下す可能性がある。両アナリストは現物ビットコインETFの承認確率を90%と見積もっている。
ビットコインへの機関投資家のアクセスに伴う楽観的な見通しにより、市場は支えられている。過去6か月でビットコインの価格は44%超上昇している。イーサリアムの価格も同時期に16.8%上昇している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン