最新の統計によると、10月は仮想通貨やデジタル資産の不正流出においてすべての記録を更新し、「Hacktober」という呼び名にふさわしい月となった。

10月31日、ブロックチェーンセキュリティ企業のPeckShieldが10月の統計をツイートし、2022年10月31日時点で盗まれたデジタル資産の総額が29億8000万ドルに達した。これは2021年全体で失われた15億5000万ドルのほぼ倍であると報告している。

「Hacktober」では、53のプロトコルに影響を及ぼす約44の不正流出が見られたという。攻撃者は、10月単体で7億6千万ドルを奪い取ったが、1億ドルは返還された。

10月に続き、3月も7億1千万ドル弱が盗まれ、ハッキングされた資金が2番目に多い月だった。この大部分はローニン・ブリッジでの不正流出によるもので、6億2500万ドルの暗号資産が盗まれている

PeckShieldによると、10月最大の流出案件はBNBチェーンで、5億8600万ドルの被害があった。また、Mango MarketsのDeFiプロトコルは、資金の一部を返還する合意を攻撃者と交わしているにもかかわらず、2位にランクインしている。

DeFiYieldのRektデータベースによると、10月には他にもいくつかの注目すべき流出事件があった。その中には、6000万ドルの被害を出したFreeway crypto yield platform、2900万ドルの被害を出したTransit Swap、1300万ドルの被害を出したTeam Finance、900万ドルの被害を出したMoola Marketが含まれている。

DeFiYieldは11月1日、先月行われたハッキングの悲惨な状況を描いた独自の報告書を発表している

DeFiYieldは、10月に10億ドル以上の仮想通貨で失われたと主張しているが、これには直接的なプロトコル悪用に加え、詐欺案件とみなされるものが含まれている。DeFiYieldは、同月に合計35件のインシデントを報告し、そのうちの15件はラグプル(出口詐欺)だったという。