SBIホールでイングスは、外国為替取引データの処理にブロックチェーン技術を活用する。SBIが提携するR3社のブロックチェーン技術「コルダ」を使い、SBIグループ内での取引データの共有や確認作業を行う。
SBIホールディングスが16日に発表した。新しいシステムは「BCPostTrade」といい、コルダを実装したデータのコンファメーションシステムだ。
従来のデータ確認作業では、電話やメールでの手作業によるものであったため、確認漏れや誤送信といったミスがあったという。
ブロックチェーンベースのシステムを導入することで、オペレーショナルリスクの低減や、プライバシー保護と耐改ざん性の確保を図るのが狙いだ。
また取引データのシームレスな共有も可能になることを目指すと説明している。
「ブロックチェーンにより当事者間での取引データの同一性が保証され照合作業の信頼性が向上し、さらに情報伝達のリアルタイム化によりバックオフィス作業へのシームレスなデータ連携も可能になる」
今回のシステムは、外国為替取引事業を手掛けるSBIリクイディティ・マーケットが中心となり、SBIグループの各企業やシステム開発企業シーエーシーが協力して実用化した。
まずはSBIグループ内での外国為替取引でこのシステムの運用を行っていく。
スマートコントラクトを活用したマッチング自動化や契約の自動執行などの機能を追加していく予定という。
将来的には、SBIグループ以外にも参加企業を募り、システムを活用していく方針としている。
「また将来的には、広くグループ外からも参加企業を募り、複数企業間でのプロトコルの統一化を推し進めることで、バックオフィス用ソリューションの次世代スタンダードへと成長させていくことを目指してまいります」