サトシ・ナカモトが保有するビットコイン(BTC)は、これまで考えられていたより30万BTCほど少ない。仮想通貨取引所のビットメックスが20日、独自の調査結果を公表した。一般的にサトシ・ナカモトはビットコインを売却しないと考えられているため、仮想通貨相場全体の流動性について旧来の考え方を変える必要があるかもしれない。
これまでサトシ・ナカモトの保有量は、全体のほぼ5%にあたる100万ビットコインとされていて、その裏付けとなったのがブロックチェーン研究者のセルジオ・デミアン・ラーナー氏の調査だ。
「(下の表にある)全ての黒のドットがサトシが所有しているものと100%保証はできないが、ほとんど全ては一つの実体(entity)によって保有されている。そしてその実体は、一つ目のブロックからマイニングを始めた」「そしてこの実体は、ビットコインを完全に信用している唯一の実体だ。なぜならコインを全く支払いに使っていないからだ(私の目で確認できる範囲でだが)。私はサトシの富が約100万ビットコインであると推測する」
この分析結果に異議を唱えたのがビットメックスだ。ビットメックスは、一つの実体が保有するビットコインの数を数え直し、100万ビットコインより少ないという分析結果を明らかにした。
「2009年に一人の支配的なマイナーがいたという強い証拠はあるが、我々はこの証拠は多くの人が考えるより根拠が薄いものだと考える。もし支配的なマイナーがいたとしても、我々の分析では、100万ビットコインも発行していないと考えられる。おそらく60万~70万ビットコインと考える方が良いだろう」
技術面を詳しく知りたい方はこちら
セルジオ・デミアン・ラーナー氏の分析
ビットメックスの分析
参考記事
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