FTXの元CEOであるサム・バンクマン-フリード氏の弁護団は、彼が拘留中に抗うつ剤を利用できるよう連邦裁判所に許可を求めている。
8月14日の裁判所提出書類によれば、バンクマン氏の弁護士は、ルイス・カプラン裁判官に、31歳の彼が服役中に薬を摂取するためのパッチを使用できるよう求めた。ジョージ・ラーナー医師が提供した文書によれば、バンクマン-フリード氏は2019年2月以降、精神科の治療を受けており、「うつ病性障害と注意欠如・多動性障害(ADHD)の病歴がある」とされている。
ラーナー医師によれば、バンクマン-フリード氏は、うつ病を治療するために抗うつ薬セレギリンと、ADHDを治療するためのアデロールを処方されている。弁護士は、バンクマン-フリード氏の拘留期間中、ブルックリンのメトロポリタン拘置所にこれらの薬が常備されるよう裁判所に求めている。これは、「上記の薬を少量しか持ち込めなかった」ためだ。カプラン判事は8月11日に彼の保釈を取り消している。
ラーナー医師は、「前述の精神科薬を使わなければ、バンクマン-フリード氏はうつ病とADHDの症状が再発し、自己防衛能力が大きく損なわれるだろう」と述べている。
バンクマン-フリード氏が2022年12月にバハマで初めて逮捕された際の弁護士は、同様の医療的要請をしているが、当時バンクマン-フリード氏は拘留中に特定の薬を服用できなかったと述べていた。米国への引き渡し後、バンクマン-フリード氏は2億5000万ドル(363億ドル)の保釈金で釈放され、両親のカリフォルニアの家に滞在しており、医療ケアを受けることができていた。
カプラン判事が彼の刑事事件における検察側証人への威嚇や影響を試みたことを理由に、バンクマン-フリード氏の保釈を取り消した。彼は、FTXでの詐欺に関連する12の訴因に直面しており、これらは2023年10月と2024年3月に始まる2つの裁判に分けて審理される予定だ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン