ライファイゼン・バンク・インターナショナルのロシア子会社は、地元のブロックチェーンプラットフォームのマスターチェーンを使用して、電子モーゲージを発行した。地元のビジネス新聞コメルサントが24日伝えた。
取引当事者のデータ、クレジットローン、その期間、購入された物件を含む文書は、分散型預託システム(DDS)で発行された。DDSは、ロシア中央銀行が率いる主要地元銀行のグループが2016年以来開発している、マスターチェーンを基盤にしている。同ネットワークは、ブロックチェーンで貴重なデータを転送するのに使われている。
ライファイゼン・ロシアのIT部門のディレクターであるAndrey Popov氏によると、電子署名で確認された文書は、不動産に関するデータを収集するロシアの州政府機関であるRosreestrに送られ、チェックされる。検証の後、「モーゲージ・トークン」は、今回の場合、ライファイゼン・ロシアのファイル保管場所に入る。
コメルサントによると、ライファイゼンの電子モーゲージは、ロシア市場では初めてという。Rosreestr自体は現時点で、マスターチェーンのプラットフォームに接続されていないが、州規制当局を同ブロックチェーンに参加させるための交渉は継続しているという。州規制当局をプラットフォームに接続することにより、モーゲージの返済に関するデータを取得し、第三者を介さずに取引を終了するプロセスが加速できる可能性がある。
ライファイゼンにとって、不動産にブロックチェーンを適用する第2ステップは、ブロックチェーンを使用して不動産の売買契約などを実行することだ。しかし、Rosreestrがマスターチェーンに不参加という事実が、この発展の妨げになっている。コメルサントはまた、名前は明らかにしなかったが、ロシアの主要2銀行も、分散型預託システム(DDS)に関わり、電子モーゲージを年内に発行する予定があると伝えている。