ロシアでは犯罪者が盗んだカネを引き出すのに仮想通貨を利用するケースはほとんどないという。同国タス通信は6月21日に報じた。
ロシア連邦中央銀行の情報セキュリティ部門の第1副ディレクター、アルテム・シチョフ氏は、サイバー犯罪にかかわる資金の引き出し手法を監視し、対策を展開しているとし、犯罪者は盗んだカネを仮想通貨で引き出すよりも、現金化することを好むと述べた。
「ロシアでは、これ(盗んだカネを仮想通貨で引き出すこと)は、非常にまれだ。もちろん、時には仮想通貨が利用されるが、普及はしていない。なぜなら攻撃者にとっては現金化の方がはるかに簡単だからだ」
シチョフ氏はまた、詐欺師は盗んだ資金を引き出す銀行カードをせいぜい2~4回利用して破棄する、としている。
「人工知能(AI)やロボット化など、近い将来にどの技術が発展するかは重要ではない。攻撃者が、攻撃だけでなくカネの引き出しに利用するのはどの技術や手法か、を理解することが我々にとってもっと重要だ。例えば、もし攻撃者がある特定の方法でカネを素早く引き出す方法を知ったら、我々はそれに対してさらなる対策を講じる」
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版