ロシア中央銀行は、デジタルルーブルに関するロシアの中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクトのテスト運用を開始すると発表した。テストは8月15日に開始される。
ロシア中央銀行が発表した声明によれば、パイロットテストには13の銀行とその限定されたクライアントグループが参加する予定だ。
ロシア中央銀行の第一副総裁であるオルガ・スコロボガトワ氏によれば、本物のデジタルルーブルを使用した試験運用の開始は、プロジェクトの中で重要なステップとなる。これにより、デジタルルーブルプラットフォームの機能を検討し、クライアントとの協力による重要な手続きの改善、潜在的なプロセスの調整、そしてユーザーフレンドリーで理解しやすいクライアント体験の確保が可能となる。
スコロボガトワ氏はまた、ロシア中銀の戦略は、デジタルルーブルを広範囲に普及させることにあり、これは段階的なテストの結果に基づき、デジタルルーブルに関わるすべての運用可能性を包括的に試験し、成功裏に実施することに依存すると付け加えた。副総裁によれば、2025年からは、市民や企業が自分たちの要望に応じてデジタル通貨を積極的に利用できるようになると見込みだという。
発表によれば、パイロットプログラムの初期段階では、デジタルルーブル口座(デジタルウォレット)の設立と資金供給、個人間のデジタルルーブル取引、シンプルな自動支払い、購入やサービスに関する取引のためのQRコードの利用など、基本的なプロセスに焦点を当てる。パイロットイニシアチブに参加する者たちは、ロシアの11の都市に位置する30の小売店でデジタルルーブルを支払いに使用する機会が得られる。
2023年末までにパイロット参加者の規模を広げ、個人と企業の両方を含むようにすることを目指している。
2024年には、取引の範囲が拡大し、動的QRコードを利用した追加の支払いシナリオが導入され、法人間の送金も可能になる。さらに、シンプルな自動支払いのテンプレートの範囲も拡大される。
デジタルルーブルについては、プーチン大統領が7月24日にデジタルルーブル法案に署名し、8月1日から施行されている。最近ではデジタルルーブルのロゴと手数料率も発表されている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン