ブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンスによると、最近恩赦を受けたシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏に関連する仮想通貨ウォレットが、ミームコインの取引ミスによって1200万ドルを失った。

アーカムは1月30日のX投稿によれば、ウルブリヒト氏、もしくは同氏のウォレットを操作するユーザーが、分散型取引所(DEX)レイディウムで流動性を提供しようとした際、ウルブリヒト氏の釈放後にファンによって作成されたミームコイン「ROSS」の価格を誤って暴落させた。

MEVボットによる即時の買い占めと売却

「誤った価格で流動性プールを初期化したため、150万ドル相当(供給量の5%)のトークンが即座にMEVボットによって取得され、その後、既存のプールで売却された」とアーカムは説明している。

このトークンは誤って割安に設定されてしまい、最大抽出可能価値(MEV)ボットがその割安価格でROSSを瞬時に買い占め、その後市場価格で売却して利益を得た。ボットにより、大量のROSSが売却されたことでトークンの市場価格も暴落した。MEVボットとは、利益を生む取引機会をスキャンし、自動で高速に取引を実行するボットだ。

ウルブリヒト氏に関連するウォレットは、その後も同じミスを繰り返し、今回はさらに1050万ドル(供給量の約35%)を失ったとアーカムは指摘している。

「ロス氏はコインを売却するため、片側流動性の追加を試みたが、誤ってレイディウムのCPMM(定数積マーケットメーカー)プールを作成してしまい、CLMM(集中流動性マーケットメーカー)ではなかった」とアーカムは説明する。

アーカムによると、MEVボットはこれらのトークンを60万ドル以上で売却し、その結果、ROSSの価格は90%暴落した。

ウルブリヒト氏のウォレットとROSSの価格動向

DEX Screenerのデータによると、ROSSは現在1セント前後で取引されており、過去24時間で約700%の上昇を記録している。

アーカムが特定したウォレットアドレスは、ウルブリヒト氏の家族が運営する「FreeRoss.org」キャンペーンで寄付用アドレスとして掲載されているものだ。ウルブリヒト氏のソラナの寄付アドレスは、開発者からROSSの供給量の50%を受け取った。

供給量の40%を失ったものの、アーカムによると、このウォレットは依然としてROSSトークンの10%を保有しており、その価値は約20万ドルに相当する。

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 Source: Arkham

ウルブリヒト氏は、2013年までビットコインを決済手段として使用するオンラインブラックマーケット「シルクロード」を運営していたが、同年に逮捕され、2015年に仮釈放なしの無期懲役の刑を言い渡された。

米国のドナルド・トランプ大統領は1月22日、仮想通貨関連の選挙公約の一環として、ウルブリヒト氏に恩赦を与えた

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