リップルは、エジプトの大手金融機関ナショナル・バンク・オブ・エジプト(NBE)とリップルネット活用で提携を結んだ。現地メディアのYoum7が報じた。

NBEとリップルは協定を結んだ。現地メディアによれば、エジプトで初めてブロックチェーン技術を活用する金融機関となる。NBEがリップルネットワークのメンバーとなり、クロスボーダー(国境を越えた)決済をリップルネットを活用して実施することになる。

NBEの幹部は、リップルネットには世界各国の300以上の銀行や金融機関が参加しており、流動性改善や外貨収益の増加につながると期待を寄せた。また「より優れたサービスを高速で提供できるようになり、既存のクライアントのニーズに答え、新しい送金需要も確保できるようになる」と語っている。

エジプトは最大の送金市場の1つ

マーケットリサーチを手掛けるケンリサーチによれば、エジプトは世界で6番目の送金市場になるという。「エジプトの送金市場はまだ成長段階にあり、送金インフラを開発する大きな可能性がある」と指摘している。主な送金需要はサウジアラビアからエジプトへの送金によるものだという。

ケンリサーチでは、今後数年間で金融包摂の改善とモバイルペイメントの普及によって、エジプトの送金需要が今後も拡大していくと分析している。

リップルが出資している国際送金大手のマネーグラムは今年1月にエジプトに進出している。現地のスエズ運河銀行と戦略的パートナシップを提携し、世界中のマネーグラムのユーザーがエジプトの銀行口座に直接送金できるようになった。