リップルが、香港金融管理局(HKMA)の中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクトであるデジタル香港ドル(e-HKD)パイロットプログラムに参加することが明らかになった。リップルは、不動産資産のトークン化ソリューションを展示し、新たなCBDCプラットフォームも同時に披露する。

リップルは、台湾の富邦銀行とともに、リテール版のe-HKDを用いてトークン化された資産を利用したエクイティリリース(リバース・モーゲージ)を実演する計画だ。エクイティリリースは、自宅を担保に資金を借り、家の売却または借主の死亡時に不動産を売却することで借入金を返済する。

リップルは声明で、トークン化はエクイティリリースのプロセスの摩擦を減らし、銀行の処理速度を向上させることができると述べた。同社は、プログラムのいわゆる「第2フェーズ」に参加し、e-HKDに関連するユースケース、アプリケーション、実装、設計問題について深く探求するとHKMAによると述べている。

リップルの「中央銀行エンゲージメントとCBDC」バイスプレジデントを務めるジェームズ・ウォリス氏は、コインテレグラフに書面で「Rail 2のパイロットから得られた経験は、HKMAが後日e-HKDを正式に始動(Rail 3)するかどうかの決定に影響を及ぼす」と述べた。

このパイロットプロジェクトは、リップルの新しいCBDC製品である「リップルCBDCプラットフォーム」を利用し、新しいプライベートレジャーにXRP Ledger技術と強化された機能を用いる。

香港は2017年にCBDC研究を開始した。HKMAは最近の報告書で、「e-HKDが現行のリテール決済市場で即座に果たす役割がないかもしれないが、e-HKDの潜在的なユースケースは迅速に出現する可能性がある」と結論づけている。