金融テクノロジー企業リップルは、米国での規制ライセンスのポートフォリオを拡大し、フォートレス・トラストを買収すると8日に発表した。
フォートレス・トラストは、ブロックチェーン組織の規制とテクノロジーインフラを提供している。同社は、金融資産を保管することを許可するネバダ州の信託ライセンスを保有している。この買収に伴い、リップルが全米で保有する30以上のライセンスに加えられる。
「ライセンスは、エンタープライズ向けの最高クラスのカスタマーエクスペリエンスを構築し、提供する強力な推進力だ」と、リップルのモニカ・ロング社長は語った。リップルの発表によれば、フォートレス・トラストが保有する技術とライセンスは、同社のビジネスと製品のロードマップを補完する。
リップルは2022年にシードラウンドを通じて初めて同社に投資を行った。今回の買収金額やほかの取引条件は明らかにされていない。
「フォートレス・ブロックチェーン・テクノロジーズへの初期投資者として、私たちはチーム、ビジョン、技術を理解する機会を得た。彼らは2021年のローンチ以来、定期的な収益と、クリプトネイティブおよびクリプト初心者の顧客を強力に抱える印象的なビジネスを構築した」と、リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは語った。
リップルは、弱気市場の中で取引を加速させている。5月には、スイスのデジタル資産カストディアンおよびトークン化プロバイダーであるメタコを2億5000万ドルで買収すると発表した。リップルの幹部は1月に、2023年は暗号資産スペース内での買収の波が見られ、企業が能力のギャップを埋めるのに役立つと予測した。
リップルは、フォートレスの親会社であるフォートレス・ブロックチェーン・テクノロジーズとその関連会社フォートレスペイ・サービスに投資する計画を発表した。リップルは、55カ国以上で展開し、ブロックチェーン技術を通じたペイアウトサービスを提供していると主張している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン