資産運用会社REX-オスプレイは、ムーブメント・ネットワークのネイティブトークン「MOVE」を保有する上場投資信託(ETF)の設立を目指している。3月10日に発表された。
ETF申請は、レイヤー2(L2)ブロックチェーンネットワークであるムーブメントが、パブリック・メインネットのベータ版を開始するのと同時に行われた。
これは、アルトコインを組み込んだETFの上場を申請する最新の事例となる。
ムーブメントラボの共同創設者であるクーパー・スキャンロン氏は声明で、「伝統的な投資家は、新興ブロックチェーン技術に規制された形で投資できる手段を求めており、直接トークンを管理する必要のないETFに関心を示している」と述べた。
ムーブメントは、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであり、Meta(旧Facebook)が開発したRustベースのプログラミング言語「Move」を採用している。
同ネットワークによると、パブリック・メインネットの総ロック額(TVL)は約2億5000万ドルに達している。
また、コインマーケットキャップによれば、MOVEトークンの完全希薄化後の時価総額は約50億ドルに上る。
米証券取引委員会(SEC)は、2024年にビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)を保有するETFの上場を認可したが、アルトコインを対象としたETFはまだ承認していない。
ムーブメントラボの共同創設者であるルシ・マンチェ氏は、「これまで長年にわたり確立された仮想通貨に限定されてきたETFの枠を打破することで、機関投資家の資本が次世代ブロックチェーンの革新を支える道が開かれる」とコメントしている。
アルトコインETFの申請が相次ぐ
資産運用会社は現在、複数のアルトコインETFの承認を米SECに求めている。
3月5日には、資産運用会社ビットワイズが、アプトス(APT)のスポットETFの上場を申請した。アプトスは、2022年にMetaの元エンジニア2名が主導して開発されたトークンだ。
また、2月25日には、米証券取引所ナスダックが、グレースケールによるポルカドット(DOT)のETF上場を申請した。
現在、承認待ちのアルトコインETFには、ライトコイン(LTC)、ソラナ(SOL)、そして「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」などがある。
ドナルド・トランプ大統領は1月に2期目を開始し、米国を「世界の仮想通貨の中心地」にすることを目指している。その一環として、SECを含む主要規制機関に仮想通貨支持派のリーダーを任命している。
ブルームバーグ・インテリジェンスによると、SECがソラナとライトコインのETFを承認する確率は、それぞれ70%および90%と予測されている。