欧州最大のフィンテック企業のひとつである英国拠点のレボルト(Revolut)は、米国50州のユーザーらへ仮想通貨売買の提供を開始する。

同社は欧州ではすでに、法定通貨29種でのビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、XRPの売買サービスを提供している同等のサービスを米国50州にも展開するとしている。

コインテレグラフは、北米ゼネラルマネジャーのダン・ウエストガース氏と米国での提供について話を聞いた。

ダン氏は、米国内の仮想通貨環境について、スクエアが最大の競合だとし、スクエアのキャッシュアプリはビットコインのみの提供だが、レボルトはビットコインに加え主要仮想通貨4種類を提供すると述べた。

仮想通貨は、同社の収入の主要ソースで、ユーザー獲得に重要な原動力だとした。レボルトのユーザーは、リスクの高い仮想通貨にも意欲的だと述べている。

「我々の投資家は仮想通貨が好きだ。適切に運営する限り彼らはリスクを気にしないし、我々はうまくできる」

ダン氏はまた、資産に裏付けされたトークンは素晴らしい可能性を秘めているとし、以下のように述べている。

「株式や債券を購入するのは簡単だ。仮想通貨でさえ。しかし、コモディティへのエクスポージャーを増やすのには、慣れていない投資家にとってはほぼ不可能なことだ。よって、もし、ダイヤモンドや金(ゴールド)に連動するトークンがあるなら、これは非常に魅力的だ

5億ドルの資金調達

レボルトは2月後半、新たに5億ドルの資金調達を行った。投資ラウンドをリードしたベンチャーキャピタルのTCVは今回の調達でレボルトの評価額が2018年の3倍となる55億ドルとなったとしている。

報道によると、今回の資金調達でレボルトはプロダクトの開発と収益の改善を図る。リテールやビジネスユーザーが新しい融資サービスを受けられるようになるという。

また同社は英国では多様なサービスを提供しているものの、英国外の市場では提供していないサービスが多く、まずは欧州の他の国でサービスの提供を広げると報じられていた。今回の米国での仮想通貨売買サービスの提供も、欧州域外でのサービス拡大の一貫とみられる。

さらにレボルトは昨年9月に日本や米国、豪州、ブラジル、カナダ、シンガポールなど24カ国への進出を目的としてビザとの提携を発表している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

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