ノートルダム大学と、米エネルギー省傘下のパシフィックノースウェスト国立研究所(PNNL)は、米SNS「レディット(Reddit)」における仮想通貨関連の議論のスピードと規模に関する研究論文を発表した。「仮想通貨ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、モネロ(XMR)という3つの仮想通貨に関して、レディット上における議論(会話数)の増加を定性的に測定し、比較した初のもの」という。国際計算機学会(ACM)の電子出版物およびデータベースの総合サイト「ACMデジタル・ライブラリー(ACM Digital Library)」において5月13日に掲載され、明らかになった

ACMは、CG関連国際会議・イベント「シーグラフ(SIGGRAPH)」やコンピュータ分野で世界最高の権威を持つ「チューリング賞」などで知られる、コンピュータ科学分野の国際的な学会。

この論文は、「動機・使用法・実装で特徴的な違いを備えるBTC・ETH・XMRという3つの仮想通貨に関して、レディット上における議論(会話数)の増加を定性的に測定し、比較した初のもの」という。対象期間は2015年1月から2018年1月までの3年間、調査対象はレディット上の公式フォーラム(サブレディット)と、仮想通貨に関連するフォーラムとなっている。

論文の著者達は、調査対象となった3年間には「過去最高額となった、2017年末のBTC価格上昇」が含まれている」と指摘し、レディット上の会話数と仮想通貨の価格の間に、強い相関関係を見いだしたと主張した。平均すると、BTCサブレディットが1日あたり3600コメント、ETHが500、XMRが380だった。また調査期間中の投稿(スレッド)数は、BTCが21万2302、ETHが4万1792、XMRが1万5035だった。

また著者達は、BTC関連の場合、何かしら投稿があると平均11分後にはコメントが付き、ETHの場合は20分後、XMRは27分後だったと述べた。一方、BTCに関するスレッドは対話が続かず短く終わりがちだったが、XMRの場合は他2つの仮想通貨よりも長く続いたと明かした。また、コメントが付かない投稿の割合は、XMR関連がBTCとETH関連よりも約5倍低かったそうだ。


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版