シンガポールに拠点を置くブロックチェーン・エクスチェンジ・アライアンス(BXA、旧社名BTHMB)は、米国の上場企業と合併し、米国での株式上場を検討している。同社は韓国の大手仮想通貨取引所ビッサムの親会社だ。

米国の上場企業であるブロックチェーン・インダストリーズ(BCII)が22日、BXAとの間で、合併に向けた覚書を締結を結んだと発表した。発表によれば、今後両社は合併に向けた検討を進めていき、3月1日までに合併を完了させることを目標にしている

CNBCは、BXAがブロックチェーン・インダストリーズを「リバースマージャ―(逆さ合併)」するとし、正式に新規株式上場(IPO)するよりもはるかに早く株式市場に上場させるのが狙いだと指摘している。

匿名の関係者がCNBCに語ったところによれば、BXAは当初シンガポールでの上場を検討していたが、IPOが完了するまで1~2年掛かる可能性があるため、シンガポールでの上場を断念したという。

またブロックチェーン・インダストリースは「ペニーストック」として店頭市場で売買されているが、関係者によれば、合併後はニューヨーク証券取引所かナスダックに移行させる意向だという。

この逆さ合併が成功すれば、米国で上場される最初の仮想通貨取引所の事例となるだろうと、CNBCは指摘している。

米国以外では既に、仮想通貨関連企業が逆さ合併による株式市場への上場を行った事例がある。

元ゴールドマン・サックスで仮想通貨強気派として知られるマイク・ノボグラッツ氏は、仮想通貨商業銀行のギャラクシー・デジタルを、同様の手法でカナダ市場に上場させた。ノボグラッツ氏は2018年にカナダの仮想通貨スタートアップであるコインキャピタル社を買収し、その後カナダのTSXベンチャー取引所に上場していたブラッドマーファーマシューティカルズ社と合併させ、ギャラクシーデジタル社を上場させた。