ポイント
・一時8.6万ドルを割り込むも、概ねもみ合い推移
・8.5万ドルと9万ドルのオプションストライクに挟まれて、8.7~8.8万ドル辺りでの取引
・WLFIに続き、Fidelityやワイオミング州もステーブルコイン発行の意向
・GameStop社がBTC購入資金として転換社債13億ドル発行を計画
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は引き続きもみ合い推移。
昨日未明から8.8万ドル(約1320万円)を挟んでのもみ合い推移を続け、海外時間に入ると一時8.6万ドル(約1290万円)を割り込んだが、すぐさま8.7万ドル(約1305万円)台に切り返している。
BTCは3月11日に7.6万ドル台から反発すると、QT減速やトランプ大統領が暗号資産イベントに登壇したことなどもあり、先週金曜日に8.7万ドル台半ばまで上値を伸ばした。
相互関税は縮小されるとの報道を受け、週明けの米株が高寄りすると8.8万ドル台後半に値を伸ばしたが、昨年11月からのダブルトップのネックラインである8.9万ドルに上値を抑えられた。
しかし、今度はレジスタンスがサポートとなったのか、8.6万ドル近辺で切り返すと、昨日朝方、GameStopが財務資産にBTCを加えると発表すると8.8万ドル台半ばまで値を伸ばした。
その後は週末のオプションカットを控えた8.5万ドルと9万ドルのストライクの影響もあってか8.8万ドルを挟んでのもみ合い推移を続けたが、火曜日のETFフローが27百万ドルに減少したものの8営業日連続の流入となったこと、フィデリティがステーブルコイン発行を計画していることなども好感され、底堅く推移した。
しかし米株市場がオープンすると失速。さらに米国が自動車に25%の関税を発表すると報じられ、また5年債入札が低調に終わると、BTCは失速。前日の安値を割り込むと小さなダブルトップが完成し、下げ足を速め、一時8.6万ドルを割り込んだ。
しかし、ワイオミング州知事がステーブルコイン発行を計画、さらに前日BTC買い増しを発表したGameStopが13億ドルの転換社債募集を発表すると8.7万ドル台に値を戻している。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。