ロシアではビットコイン(BTC)などの仮想通貨への関心が高まっているにもかかわらず、ロシア政府は仮想通貨への厳格な規制を緩める気配はないようだ。

ロシア政府でインターネット・オンブズマンを務めるドミトリー・マリニチェフ氏は、現地で開催されたイベント「ブロックチェーンライフ2021」に登壇し、ロシアでの仮想通貨規制問題について言及した。

ロシア政府は、ロシアの人々がビットコインでお金を稼ぐことを望んでいないため、ロシアは仮想通貨に対して制限的な立場をとり続けるだろうと、マリニチェフ氏は指摘している。

「ロシアの人々が仮想通貨の運用でお金を稼ぐことを認めようとしている人々は誰もおらず、ルーブル以外のお金を使って決済を進めることも望んでいない。そのためロシアの仮想通貨政策は常に禁止であることを認識する必要がある」

マリニチェフ氏はまた、ロシアでの仮想通貨に関する法律「デジタル金融資産法(DFA法)」などは、大企業や国営企業の需要に応えるために制定されたもので、個人投資家には関係のないものだとも指摘している。

「DFA法は大企業のみを対象としたものであり、仮想通貨やブロックチェーン業界にいる一般の人々や愛好家たちに影響を与えるものではない」と、マリニチェフ氏は語っている。

同氏はまた、ロシアのエネルギー価格は仮想通貨マイナーにとってはそれほど魅力的ではなく、米国が世界で「最も安い電力」を持っていると指摘している。