仮想通貨ベンチャーキャピタルのポリチェーン・キャピタルとコインファンドが新たな資金を調達した。それぞれ新たな投資ファンドとシードファンドに対し2億ドル(約278億円)と1億5200万ドル(約211億円)を調達したという。

フォーブスの7月18日の報道によれば、ポリチェーンの2億ドルは、4つ目の投資ファンドで調達された。これにより、ポリチェーンは投資家と契約を結び、スタートアップやプロジェクトへの資金提供を開始できる。

大規模な調達にもかかわらず、ポリチェーンは新たなファンドに対して合計で4億ドルを調達する予定だという。また、新たな投資の優先順位に伴い、研究チームの3人を解雇した。

ピッチブックのデータによれば、ポリチェーンは現在、総額約26億ドルの資産を管理する3つのファンドを運営している。

一方、仮想通貨プロジェクトへのベンチャーキャピタルの資金提供は過去1年以上にわたり一貫して減少しているが、ベンチャーキャピタルファームのコインファンドもまた、ブルームバーグの7月18日の報道によれば、新たなシードファンドで1億5200万ドルを調達した。

コインファンドのジェイク・ブルクマンCEOによれば、同社は1億2500万ドルの調達を目指していたが、業界への関心の再燃により追加の2700万ドルを集めることができたと述べた。

分析会社クランチベースのデータによれば、仮想通貨とWeb3スタートアップに対するベンチャー資金の総額は、昨年の同時期から76%減少した。

The total sum of venture funding and number of deals for crypto startups in the last two years. Source: Crunchbase

ド・クォン氏のテラエコシステム、サム・バンクマン-フリード氏のFTXなど、過去2年間にわたり数多くの高評価だったプロジェクトが崩壊したことを受けて、投資家たちは仮想通貨セクターに対する警戒感を強めている。これにより、多くのベンチャーキャピタリストが新規投資に対して慎重になったが、唯一の例外が人工知能(AI)である。2023年1月1日現在、投資家が新興分野への投資を競う中で、AI業界はベンチャー資金として120億ドル以上を調達している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン