スイスに拠点を置く非営利のブロックチェーン業界団体、グローバル・ブロックチェーン・ビジネス・カウンシル(GBBC)は、新型コロナウィルスのパンデミックによる危機において、分散型台帳技術(DLT)の必要性が強調されると考えている。
GBBCは、DLTが現代社会の組織を支えるシステムの非効率を近代化させることができると、コインテレグラフに語った。
DLTが解決する新型コロナの課題
「現在のパンデミックは、既存のシステムの非効率性と欠点の多くを浮き彫りにしている」と、GBBCの広報担当者は述べ、「危機への準備と対応」の両方における多くの政府側の失敗があったと強調する。
「これらの非効率性の多くは現在の危機のずっと前から存在していたが、現在のパンデミックの拡大により、多くの国でこれらの課題への対処が求められている」
これを念頭に置き、GBBCはDLTが「特定の非効率性に対処し、ケースによってはフレームワークとシステムを根本的にシフトさせ、より安全で公平で機能的な社会を構築することが期待できるか」について、主要な政策立案者やビジネスリーダーとの対話を促進するために取り組んでいる。
「ブロックチェーン技術は次の数兆ドル規模の業界であるだけでなく、世界中の業界にわたるイノベーションの次の波のコア技術でもあると考えている」
GBBCは、今後数年間にわたって政策立案者を関与させるためにリソースを投入させるという。
DLT標準のイニシアティブを開始
短期的に、GBBCは非営利のシンクタンクである「ミルケン・インスティテュート」やコンサルティング企業アクセンチュアと提携し、DLTセクターのグローバル標準開発に取り組んでいる。
プロジェクトの目的は、「現在のデジタル資産と暗号資産の標準をマッピングし、業界としての位置付けをより適切に評価し、ギャップや不整合などを特定すること」という。
「法律/規制、技術、業界のコンソーシアムの領域にわたる取り組みのパッチワークを統合することにより、業界の共通の目標のもと、採用と理解の拡大に向けた道筋を描いていく」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン