中国のブロックチェーンセキュリティ会社の幹部が、横領した50億円相当のビットコインを空売りして失敗し全額失っていたという報道が中国で流れている。男はその後警察に拘束されたとの報道もあるが、同社は噂に過ぎないとして否定している。

今回報道されたのは中国の「成都連安科技(Beosin)」(連は金偏)の高子揚(ガオ・ズーヤン)CMOで弱冠27歳だ

現地の国有企業が株主に名を連ねるなど警察と近い関係にあった同社は押収された50億円相当のビットコインを当局の依頼でかわりに保管していたという。警察はマルチ商法で摘発されたトークンベター社から大量のビットコインを押収していた。連安社は捜査にも協力していたといい、その後ビットコインを売却し現金を警察に返還する取り決めだったという。

ところが高氏はビットコインのショート(空売り)ポジションで値下がりに賭けはじめた。中国の大手仮想通貨取引所OKEXからのデータによると、最初は10倍のレバレッジをかけていたが、損を取り戻そうとしたのかしまいには100倍にまで上げた挙句、最後は強制決済で破綻となったようだ。

連安社は同報道を事実ではないと否定しているが、高氏が拘束されたかどうかについてはわからないとしている。現地の記者が同社代表に電話をかけたところ相手は電話を切ってしまいそれ以来つながらなくなったという。 成都連安社の公式サイト上では高氏の名前は削除されている。