セキュリティトークン取引プラットフォームのオープン・ファイナンスは、セキュリティトークン用にレギュレーション代替取引システム(ATS)をローンチした。コインテレグラフに提供された情報により明らかとなった。

米国とカナダでは、ATSは取引相手を求める買い手と売り手をマッチングする取引所ではない私設取引プラットフォームのことである。通常は、取引所としてではなく、ブローカー・ディーラーとしての規制を受ける。

米国に拠点を置くオープン・ファイナンスのフアン・ヘルナンデスCEOはコインテレグラフに対するメールの中で、同社が取引システムを作ったことを認め、公式のプレスリリースは同社のミディアムのアカウント上で後に発表されると述べた。

8月はじめ、仮想通貨取引所のフォビ(Huobi)はオープン・ファイナンスと戦略的パートナーシップを締結した。プレスリリースによれば、このパートナーシップは「より規制を受けたセキュリティトークン市場と、アメリカ市場での信頼拡大に向けた」動きだとしている。フォビの戦略的投資についてヘルナンデスCEOは次のように語った。

「我々は、セキュリティトークンが金融の未来だと考えおり、弊社の取引プラットフォームへのフォビの投資は、この新興金融エコシステムへの世界中での高まる関心を反映するものだと考えている」

米国では、セキュリティトークンとはハウィーテスト(Howey Test)を適用して「証券」と見なされたトークン、つまり資金を提供し、対象が管理、または一部所有する企業の利益を共有するチャンスを提供するトークンだとされている。判断基準のスキームにはさらに、第三者の努力からのみ利益が発生する共同事業への資金投資が含まれる。

また米仮想通貨取引所のビットトレックス(Bittrex)と米国に拠点を置くブローカー・ディーラーのリアルト・トレーディングは8月23日のプレスリリースで、取引業務を拡大しブロックチェーンベースの「証券」を含めるようにするために、同社が規制当局と協力していると発表した。

米仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)も、セキュリティトークンの取り扱いや代替取引システム導入を可能にするために、証券ディーラー3社の買収を進めていると7月に報道された(コインベース側は、1社の買収については報道内容を否定する声明を出している)。