仮想通貨OmiseGOを発行する決済サービスのOmiseが、タイ最大財閥チャロン・ポカパン(CP)グループに買収されたと報道されたことについて、Omiseの創業者である長谷川潤氏がコインテレグラフ日本版に対して、事実無根とコメントした。

29日に「タイで最も金持ちな企業がOmiseGoトークンの発行会社を1億ドル以上で買収」と報じたのは、米仮想通貨メディアThe Blockだ。The Blockは情報源について、「複数の関係者」と書いている。

この報道に対してOmiseの創業者兼CEOである長谷川氏は、「表題含め事実ではない事を確認済み」とコメント。The Blockに対して記事の削除・謝罪・訂正記事の執筆を求めており、日本時間より2時間遅れているインドシナ時間で3月30日までにThe Blockが対応しない場合、民事・刑事を含めたあらゆる法的対抗手段を取るつもりであることを明かした。

CPグループを所有するチャラワノン家は、フォーブス・アジアによると、資産額が366億ドル(約4兆円)とアジアで4番目に裕福だという。

一方、Omiseは2013年に設立。決済サービスのOmiseやイーサリアムを基盤にしたブロックチェーンのOmiseGO、法定通貨やデジタル資産の交換プラットフォームのGo.exchangeを手がけ、日本、タイ、シンガポールにおいて数千社のビジネス決済を支えている。また、昨年6月にはグローバル・ブレインと共同でブロックチェーンに特化したコワーキングスペース、Neutrino(ニュートリノ)を渋谷に設立した

仮想通貨イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏がアドバイザーとして関わっていることでも知られている。

The BlcokによるとCPグループは、仮想通貨を決済手段として使う企業の買収を積極的に進めている。

執筆時点(3月30日午前9時)までの24時間で仮想通貨Omise GOは12%以上急騰。2ドル付近で推移している。

 

(出典:CoinMarketCap「OmiseGO /米ドル(1日)」)