ポストトレード管理プラットフォームのヴァクト(VAKT)が、原油業界の企業を初の顧客として、そのブロックチェーンプラットフォームを開始した。同社が11月29日のプレスリリースで発表した。エネルギー大手のBPやシェルなどがユーザーとして参加する。
ヴァクトは北海油田BFOETの原油関連企業を対象にロールアウトした。BFOETとは、ブレント(Brent)やフォーティーズ(Forties)、オスベルグ(Oseberg)、エコフィスク(Ekofisk)、トロール(Troll)という5つの北海油田の頭文字をとったものだ。
プラットフォーうにはJPモルガンのブロックチェーン技術「クォーラム」が使われている。プレスリリースによれば、エネルギー大手のBP、エクイノール、シェル、ガンバー、マーキュリアが、初のユーザーとしてプラットフォームに参加する。
参加企業はブロックチェーンツールを既存システムと並行して利用する。ヴァクトは来年1月へ向けて、より大規模なロールアウトを予定している。将来的には石油から始まった事業を、「物理的に取引されるあらゆるエネルギー商品」へ拡大することを目指している。
「当社はヴァクトの構想に対する反応の強さに圧倒されている。これほど大口のユーザーを対象として、初めての市場にローンチを行うことは、当社にとっても業界にとっても変革的な瞬間である」とジョン・ジメネズCEO代理はコメントする:
「しかしこれは始まりに過ぎない。ブロックチェーンソリューションの成功の鍵を握るのは普及の拡大である。エコシステムが成長することを期待している」
「同業他社や業界のキーパートナーとの提携は、市場の専門技術を集結し、我々のビジネスのやり方を変革することが可能なデジタル取引プラットフォームをローンチするのに必要な規模を達成するのに、一番の近道である」と、シェルの貿易供給部門でエグゼクティブ・ヴァイスプレジデントを努めるアンドリュー・スミス氏が続ける:
「究極的な目標は、スピードとセキュリティの改善である。これは、市場参加者から顧客まで、サプライチェーン全体にわたる全ての当事者にとってメリットになる」
大手エネルギー企業や銀行がヴァクトに加わることは今月はじめに発表されているが、提携が初めて報じられたのは、早くも17年11月のことである。
石油業界全体で、多数の有名企業により、ブロックチェーンのメリットが明るみになってきている。9月には、komgo SAと名付けられた類似のプロジェクトがデビューしている。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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