OANDAは世界7ケ国で金融サービスを提供する外資系老舗FX会社で、オリジナルツールやサービスを次々とリリースしています。米国に本社を構え、「OANDA JAPAN」という日本法人があります。
特にOANDAで有名なのが、「OANDAオーダーブック」というサービスです。FXの板情報が扱われており、OANDA独自のサービスの1つです。他にも通貨強弱チャートや各種取引ツール、独自の相場分析レポートなどOANDAのサービスは充実していることで知られています。
提供している取引ツールは、MT4、MT5、TradingView、fx Trade(オリジナル取引プラットフォーム)の4つです。自動売買トレードをしたいトレーダーはMT4、チャート分析中心の裁量トレーダーはTradingViewがおすすめです。また、TradingViewから直接トレードができる国内FX会社の2社中の1つでもあります。
OANDAエデュケーションというサイトでは、各種取引ツールの使い方や活用方法がブログや動画形式で公開されています。また、自動売買トレードのプログラミング方法やTradingViewのカスタムインジケータを使った実践トレード戦略は、トレードスキルを上げたいトレーダーにおすすめのコンテンツです。
さらに取引環境にもこだわっており、約定率やスリッページ(スリップページ)発生率を公式サイトで毎週発表しています。
本記事では、OANDAの魅力、サービスの特徴、口座タイプの選び方について解説します。
創立24周年のOANDA JAPAN
1. OANDAの人気の理由を徹底分析してみた
OANDAが注目を集めている5つの理由をまとめてみました。
1-1オリジナルツールや情報ツールを提供している
OANDAの魅力は、独自のオリジナルツールを提供していることです。OANDAラボというコーナーで様々なトピックのツールや情報が公開されています。
OANDA - 様々なオリジナルツールを提供
例えば、OANDAラボでは以下のようなツールがあります。
OANDAラボの情報例
・OANDAオリジナル分析ツール |
最も有名なオリジナルツールは、OANDAオーダーブックです。OANDA社で取引しているトレーダーのポジション状況や注文状況を確認することができます。いわゆる、株式取引で一般的な「板情報」に似ています。
<用語解説>板情報
どの値段で売買注文がどのくらい出ているかを判断することができます。トレーダーが注目している価格帯や反発・抵抗が期待できる価格帯を予想する上で有益な情報です。 |
敏腕FXトレーダーも注目するOANDAオーダーブック
株式取引とは異なり、そもそもFX市場には「取引所」が存在しません。そのため、FX取引では市場全体の完全な「板情報」を確認することはできません。
しかし、世界中に顧客がおり、トレーダーの数も多いOANDAの板情報を見れば、FX取引をするトレーダー全体の傾向を把握することができるのです。
口座開設をすると、最短5分更新されるオーダーブックを表示したり、MT4にオーダーブックを表示したりすることが可能になります。
その他にも、OANDAラボでは、通貨強弱チャートやMT4オリジナルインジケータ/EAもダウンロードできます。オーダーブックの見方やおすすめオリジナルツールについては3章で詳しく解説します。
1-2 取引環境の透明性が高い
取引環境の透明性が高いOANDA
OANDAは取引環境の透明性が高いFX会社です。毎週、約定スピードとスリップページ発生率を公式サイトで公開しています。
OANDAの約定スピード
執筆時点の週のOANDAの約定スピードを確認すると、99%の注文が1ミリ秒(ms)以内に約定しています。約定力が極めて高いことがデータから伺えます。以下では、OANDAのスリッページ(スリップページ)について説明します。
OANDAのスリッページ
<用語解説>スリッページ(スリップページ)
注文したときのレートと実際に成立したときのレートの差のことです。ポジションに不利な方向へのスリッページを「ネガティブスリッページ」、ポジションに有利な方向へのスリッページを「ポジティブスリッページ」と呼びます。 |
データを見ると、ポジティブスリッページも平均して発生していることが分かります。利益確定注文のとき、より有利な方向へのスリッページが10回に1回は発生していることが伺えます。
1-3 トレードに役立つ実践的な内容を公開【OANDA30の戦略】
オリジナルツールも魅力的ですが、トレードで実際にどのように活用するかが一番重要なポイントです。
OANDA30の戦略
公式サイトにアクセス>OANDAエデュケーション>30の戦略、と進むと、一覧で記事が表示されます。全ての記事を閲覧するには口座開設が必要です。
30の戦略コーナーでは、TradingViewを使ったチャート分析方法やOANDAオリジナルインジケータを活用したトレード方法が公開されています。
OANDA30の戦略トピック例
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例で出した中でも、「RSIで相場の流れを予想する」という記事は必見です。ぜひ30の戦略を熟読して、トレードスキルを上げる参考にしてください!
1-4 トレードスタイル別に取引プラットフォームを選べる
OANDAは4つの取引プラットフォームを提供しています。
- MT4
- MT5
- TradingView
- fxTrade(オリジナルプラットフォーム)
OANDAはTradingView直接トレードができるFX会社の1つです。日本国内ではOANDAとサクソバンク証券のみがTradingViewと直接接続できます。
自動売買トレードをしたいのであればMT4/MT5、チャート分析中心の裁量トレーダーならTradingViewがおすすめです。
1-5 キャンペーン内容もこだわっている
他のFX会社のようにキャッシュバックキャンペーンやスプレッド縮小キャンペーン等は少ないですが、取引量に応じてもらえるインジケータ/EAキャンペーンや書籍プレゼントなどがあります。
OANDAのキャンペーンも要チェック
OANDAでは「口座開設&会員ステータスがGOLD」という条件をクリアすることで、ほとんどのインジケータやEA(MT4版)をダウンロードすることができます。OANDA会員ステータスのランクアップ条件や取引コースについては2章で解説します。
書籍キャンペーンは、規定の取引量を達成して先着順で受け取ることができます。
2. OANDAのステータスと取引コースの違いまとめ
この章では、OANDAの会員ステータスと口座タイプの違いを解説していきます。
2-1 OANDAの3つのステータス
OANDAには3つの会員ステータスがあります。
OANDA - 取引するほどステータスアップ
ステータスの判別は、前月の取引量で計算されます。
例)USD/JPY(1ケ月間) 25万ドルで新規エントリー 25万ドルを決済 ⇒合計往復取引量50万ドル達成 |
毎月第一月曜日中に、前月の取引量を用いてステータスの判定が行われます。判定後、順次ステータスが更新されます。
POINT!
口座開設した翌月末まではGOLDステータスが付与されます。口座開設したら、EAやインジケータのダウンロードを早めに行っておきましょう!
2-2 MT4口座開設する場合は別途申請が必要
OANDAの口座開設が完了すると、取引マイページへアクセスできるようになります。
MT4/MT5でトレードをするためには、別途申請が必要です。
OANDA - MT4アカウント開設のやり方
取引マイページ>MT4サブアカウントの作成(画像のA)と進むと、MT4アカウントを申請するページが表示されます。アカウントを作成後、画像のBの所から、MT4がダウンロードできるようになります。
2-3 迷ったら東京サーバーがおすすめ【取引コース】
OANDAの取引コースは2つで、ベーシックコースとプロコースがあります。ベーシックコースには2つのタイプがあり、「東京サーバー」と「ニューヨークサーバー」に分かれています。
1,000通貨でトレードをしたいトレーダー以外は、東京サーバーがおすすめです。また、複数のMT4口座でEAを同時運用したいというトレーダーは、サブアカウントを10個作成できるプロコースにしましょう。
<こだわり別 おすすめコースまとめ!>
東京サーバー(ベーシックコース)
ニューヨークサーバー(ベーシックコース)
ニューヨークサーバー(プロコース)
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3. OANDAラボの魅力的なツールの活用方法
この章では、おすすめのOANDAのオリジナルツールの具体的な活用方法を2つ紹介します。
3-1 OANDAオーダーブック
まず、1章で紹介した「OANDAオーダーブック」です。ここではオーダーブックの有効な活用方法をご紹介します。
3-1-1 オーダーブックで何が分かる?
USD/JPYの画像を例にオーダーブックの見方を紹介します。オープンオーダーを見ると、他のトレーダーが注目している節目となる価格帯が予想できます。
下の画像のように、注文が集中している価格帯には水平線が自動的に描画されます。節目となる価格帯では、反発したり停滞したりしやすい傾向があります。
オーダーブックを使用した取引分析
逆にポジションや注文が少ない「空白」の価格帯もありますね。つまり、反対売買をするトレーダーが少ない価格なので、トレンドが一気に進みやすくなると予想できるでしょう。
このように、オープンオーダーでトレーダーの相場心理を読み解くことができるのです。
3-1-2 含み損を抱えたポジションに注目しよう
相場がブレイクアウトした後、一気にトレンドが進むことがあります。
相場が大きく動く要因の1つが「ストップロス注文」です。つまり、含み損を抱えるトレーダーが損切りをするとき、相場が大きく動く要因となります。
含み損分析で相場を予想
上のチャートで、含み損を抱えたポジションを考えてみます。
画像のAのレンジ部分で買いポジションが集中していることが分かります。やがてレンジ下値をブレイクアウトすると、一気に相場が大きく動いています(画像のBの部分)。つまり、買いポジションを保有しているトレーダーが次々に損切り=売り注文をしたということです。
また、ポジションが集中している価格帯とトレーダーが指値注文を多く出している価格帯を組み合わせて考えれば、ブレイクアウトのダマシも高確率で回避することができると思います。
トレードのコツ!
レンジブレイクしそうになったら、指値注文(オープンオーダー)がどの価格帯に集中しているか確認しましょう。レンジ価格帯の近くにあれば、ブレイクアウトはダマシになる確率が高くなります。逆に大きな指値注文が近くにないなら、ブレイクアウトが成功する確率が高くなります。 |
3-2 OANDA通貨強弱チャート
2つ目に紹介するツールは、「OANDA通貨強弱チャート」です。
通貨強弱という言葉はご存じでしょうか。実は、通貨強弱は「FXの隠れたファンダメンタル」とも言われています。通貨強弱を理解すれば、「トレンドが出やすい通貨ペア」を絞り込むことができるのです。
通常為替は通貨間の相対的な強さですが、この通貨強弱チャートは通貨単一の強さが分かってしまう画期的なチャートです。
ドル円を例に通貨強弱の意味を考えてみたいと思います。
USDが強弱チャートで強く、JPYが強弱チャートで弱い場合、USD/JPYのチャートは上昇しやすいと予想できます。
GOLD会員になると、1分足単位の通貨強弱チャートを表示できます。
画期的なOANDA通貨強弱チャート
上記の画像であれば、CHF(グレー)が最も強く、NZD(ピンク)が最も弱くなっています。CHFが買われやすく、NZDが売られやすい相場環境であると理解できます。
つまり、NZD/CHFが下落しやすい相場環境であると分かるのです。通貨強弱が分かれば、トレードの判断が容易になります。
条件を満たせば、MT4/5用の通貨強弱インジケータをダウンロードできます。ぜひOANDAの通貨強弱チャートを実践トレードで活用してみましょう。
4. まとめ
ここまでOANDAの魅力やメリットについて解説してきました。
OANDAはMT4/MT5にも対応しており、TradingViewからも直接接続ができます。さらに、FX未経験の方でも学べる情報やオリジナルツールを配信し続けているので、どのトレードレベルであっても満足できる総合力の高いFX会社です。
とりわけ、OANDAオーダーブックは非常に画期的なツールです。オーダーブックを利用すれば、どの価格帯で反発する可能性が高くなるのか、ブレイクアウトが成功するかどうかなどが予想しやすくなるでしょう。
また、通貨強弱チャートもトレードに役立つツールです。通貨強弱が理解できれば、トレンドが出やすい通貨ペアを絞り込むことができます。
口座開設した翌月末まではゴールド会員の資格がプレゼントされます。ぜひ口座開設してOANDAのオリジナルツールを使ってみてください。
この記事で紹介しきれなかったオリジナルツールや情報も、トレードの参考にできるものばかりです。OANDAのオリジナルツールを活用して、利益を出せるトレーダーになりましょう。
執筆者 安藤 光輝
現役FXトレーダー&金融ライター。
20歳からFX取引を開始。数年の兼業トレーダー生活を送り、ボラティリティ分析と通貨強弱による手法を確立。現在、テクニカルアナリスト取得に向けて勉強中。トレーダー目線でFX業者やテクニカルインジケータ、手法についての記事を執筆。
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Twitter FXデイトレード実況中継@安藤光輝