ニューヨーク証券取引所グループ傘下のNYSEアーカ取引所は、ビットコインと米短期国債に裏付けされた「ビットコイン(BTC)投資信託」米証券取引委員会(SEC)に申請した。5月20日に公開された申請書で明らかになった。

NYSEアーカは、ビットコイン投資信託はビットコインと償還期間が1年以下の短期米国国債(T-Bills)のみに限定された投資信託だと説明している。

申請書によると、ビットコイン投資信託には2つの要素があり、ビットコインを反映したものと、米国債、現金、現金に似た商品を反映したものがある。日毎計算でビットコイン資産と短期国債資産間のビットコイン債券インデックスの月当たりの配当を決定するのに使用され、「複雑なデリバティブやレバレッジ手法ではなく、同インデックスを厳密に反復して毎月ダイナミックにバランスを取り直す」としている。

NYSEアーカは、米大手仮想通貨取引所コインベースのカストディ部門「コインベース・カストディ・トラスト・カンパニー」を指名し、ビットコイン投資信託をコールドストレージでカストディを維持する。

コインベースカストディは、ビットコイン投資信託はホットおよびコールドウォレットからの窃盗に対して最大2億ドル(約220億円)の保険を得たとし、保険会社格付け大手のAMベストから高い評価を得ている保険会社のシンジケートが提供するとしている。

SECはNYSEアーカの申請に対し、45日以内に承認するか、拒否または審査を延期でき、最大90日以内に最終決断をくだす。

NYSEアーカの提案する投資信託は、米仮想通貨資産マネジメントのビットワイズと申請しているビットコイン上場投資信託(ETF)とは異なる申請。SECは今月、このETFの可否判断を延期しており、検討材料としてパブリックコメントを求めている。またSECは先日、米運用会社ヴァンエックらが申請しているビットコインETFの可否判断も延期している。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版