フィンランドに拠点を置く北欧最大の銀行ノルデア銀行が、バルト三国の銀行から不正な資金を受け取ったとしてマネーロンダリングへの関与を疑われている。フィンランドの国営メディアYLEが伝えた。マネーロンダリング対策に関しては、仮想通貨業界だけでなく、伝統的な金融業界も引き続き課題があるようだ。

報道によると先日、スウェーデン経済犯罪捜査局(SECA)に「ノルデア銀行がリトアニアとエストニアの銀行から犯罪関連の資金を受け取った」と通報があったという。スウェーデンのメディアSVTはこれについて、ノルデア銀行の365の口座に、ダンスケ銀行(デンマーク)のエストニア支店から偽造請求書に基づく約195億円相当の支払いがあったと詳細を報じている。

これらの口座はタックスヘイブンで設立されたペーパーカンパニーに属するもので、ロシア流マネーロンダリングの手口に類似しているという。

ノルデア銀行は今年1月に従業員のビットコイン取引を禁止。ダンスケ銀行も仮想通貨への投資に反対する姿勢を見せている。9月にはダンスケ銀行に同様のマネーロンダリング疑惑が持ち上がっており、ビットコイン反対派の銀行大手が揃って渦中に立たされる結果となった。