ナイジェリア中央銀行(CBN)のIT専門家であるラキヤ・ムハンマド氏は、CBNが中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験を年末までに行う計画だと語った。

地元メディアのピープルズガゼットによると、ムハンマド氏はラゴスで開催された銀行委員会の会議で、CBDCについて語った。

「中央銀行はこのタイプの通貨を人々に提供できるようにするため、年末までにパイロット計画を開始するだろう」

ムハンマド氏はまた、CBNのデジタル通貨は、紙幣を補完するように機能するとも述べている。またCBDCを導入することで、海外からナイジェリアへの送金をより簡単する狙いもあると語った。

海外送金はナイジェリアでは石油を除いた外国為替収入では最大のシェアを占めている。海外に住む何百万人ものナイジェリア人が、本国の家族に送金を行っており、世界銀行のデータによれば、19年の送金額は264億ドルにのぼるという。

またムハンマド氏は、CBNが約2年間にわたってCBDCの可能性を模索してきたとも買っている。ムハンマド氏によれば、概念実証の段階を終え、スキームを試験的に導入する段階に移行するつもりだという。

中央銀行デジタル通貨を巡っては、今年5月、ナイジェリア中央銀行のゴッドウィン・エメフィエレ総裁は、デジタル通貨によってナイジェリアが「活気を取り戻す」と述べている