米ニューヨークに拠点を置くモバイルゲーム開発のタピネーター(Tapinator)は、デジタルアートの人気が高まっていることを受けて、NFT(ノンファンジブル・トークン)に焦点を当てた新しいサブスクリプションサービス「NFT500」を開始することを発表した

NFT500は、2021年夏頃に開始される予定。デジタルアートや伝統的なアーティストのNFTを集め、加入者が自宅や職場のデバイスから「キャスト(物理的なディスプレイに表示すること)」できるようにする。また、このサービスでは、このほど発行されたNFT500トークンを利用し、加入者はNFT500に展開されているアートコレクションの価格上昇の恩恵を受けることができるという。

タピネーターのCEOであるイリヤ・ニコラエフ氏は、ユーザーは将来NFTコレクションに莫大な金額を費やす代わりに、サブスクリプションサービスを利用して好きなアートをキャストすることを好むと予想している。

「数年後には、NFTをベースにしたデジタルアートを自宅のスクリーンに映し出す消費者の姿が想像できる。このような消費者の大多数は、NFTコレクションに何万ドル、何十万ドルも費やすのではなく、当社のNFTベースのサブスクリプションサービスを利用して、当社のコレクションから作品を壁に投影することを選択するだろう」

確かに、このサブスクリプションにより、ユーザーはオリジナル作品を購入することなく、この成長市場に参入することができる。ただ、現在のNFTブームは、アート愛好家がハイエンド作品にプレミアムを支払うことを望んでいることを示している。例えば、デジタルアーティストのマイク・ウィンクルマン氏(通称Beeple)は、今月初めに行われたNFTオークションで「Everydays」という作品を出品し、6930万ドルで販売した。

NFTはアート業界だけでなく、スポーツ、高級時計、さらには香水やフレグランスの市場にまで浸透している。nonfungible.comの調査によると、NFT市場は2020年に299%成長した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン