女性への仮想通貨の普及活動を行っているWomen in Blockchain Talksの創設者である、ラビニア・オズボーン氏は、男性が大勢を占めている仮想通貨やブロックチェーンの世界への参入方法を模索している女性たちにとって、非代替性トークン(NFT)がそのきっかけとなる可能性があると見ている。

オズボーン氏はコインテレグラフに対し、パンデミックが未だに収束せず、多くの国で人々が職を失う、銀行に行くための外出ができない、あるいはその他の懸念になどにより、財政的な困難に陥っている中、これによって他の職業から離れざるを得なくなった多くの女性たちが、仮想通貨やブロックチェーンの世界に流れ込んだ可能性があり、最近のNFTの急増やメディアによる報道も相俟って、芸術やその他のクリエイティブな分野で活動する多くの人々にとって仮想通貨が「より身近な」ものになってきていると語った。

オズボーン氏は、「人々はNFTに目を向け、『実際にそのテクノロジーについてはわからないけど、他とは違う』というように感じ、NFTでお金を稼いでいる人々についての様々な話を聞くと『どうしたら自分も参加できるのだろうか?』というような具合になるのです。私は、NFTは人々が仮想通貨の世界に参入するための良い道筋であると思う」と述べている。

Women in Blockchain Talksの創設者であるオズボーン氏は、NFTは参入への1つの道筋となるものの、仮想通貨やブロックチェーン企業では、依然として女性の就業率の低さが目立つと指摘している。同氏によると、テクノロジー業界で働く人のうち、女性が占める割合は約34%であるが、ブロックチェーン業界で働く女性は、わずか12%にすぎない。オズボーン氏は、「テクノロジー、ブロックチェーン、科学、STEM分野(科学・技術・工学・数学)は、女性のための世界であることを示す」キャンペーンでこの格差を是正することを提案している。

「女性たちが長く続けられるキャリアを望むのであれば、前に述べたような世界を見据えなければならない。伝統的にそれは圧倒的に男性のものであり、それに抗うものは全く存在しなかった。また、より多くの女性の参入を望むのであれば、女性にスポットライトを当て、女性たちが他の女性に目を向け、この仮想通貨の世界が自分たちにも適していることを安心して感じることができるようにする必要がある」とオズボーン氏は述べている。