コインチェックから流出したネムの追跡停止=ネム財団

 仮想通貨NEM(ネム)の普及団体であるネム財団は20日、仮想通貨取引所コインチェックから盗まれたネムの追跡を、今月18日に停止したと発表した。理由は明らかにしていない。

 またネムは20日、香港を拠点とする大手仮想通貨取引所のバイナンスに上場した。これを受け、ネムの価格は記事公開時で0.32ドル近辺で取引されており、24時間前比で約11%の上昇となっている。

 財団のロン・ウォン代表は声明で、「モザイク」と呼ばれる技術を使い、盗まれたネムを追跡したことで「犯人がネムを移動するのを妨げ、法執行機関に有用な情報を提供できた」と述べている。また「捜査の特性上、これ以上の詳細情報を公開する計画はない」とコメントしている。

 コインチェックでは今年1月26日、5億2630万XEM(ネムの通貨単位)がハッキングされ、流出した。コインチェックは事件の原因調査後、3月12日から1XEMあたり88.549円で、当時のネム保有者に対し補償を開始している

 共同通信が情報セキュリティ専門家の話として伝えたところによると、問題のネムは、全体のおよそ半数にあたる290億円分(流出当時のレート)が、匿名性の高いウェブサイトを通じて、ビットコインや他の仮想通貨に交換された疑いがあるという。マネーロンダリング(資金洗浄)が目的と見られ、さらに別の仮想通貨に交換されたり現金化されたりした可能性があり、ネムの追跡・回収は一層困難になっていた。