バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガー副会長が7日、仮想通貨取引を「とれたての赤ちゃんの脳」の取引に例えた。

 ヤフーファイナンスとのインタビューでマンガー氏は、仮想通貨において彼が価値を認められるものがあるか聞かれ、以下のように答えた。

「ビットコインの背後にあるコンピュータサイエンスは、人間の思考の偉大な勝利であり、それがこれらの人々を魅了している。彼らが創り上げたものは偉大で、それ以上のものを創るのは難しい。ただし不可能ではないが…[しかし]、私はそれを人工的に作られた投機的媒体と見ている… 私はこのビジネスは全体的に反社会的で、愚かで非道徳的なものとみなしている」

 マンガー氏が「非道徳的」という言葉により具体的に何を言おうとしているのか尋ねられると、彼はゾッとするような例えでそれを説明した。

「とれたての赤ちゃんの脳を売買することで大金が得られるとしよう。あなたはそれをするか、それともそれは非道徳的だと言うか? あなたはそんな取引はしないだろう。それはあまりにも恐ろしい考えだ。私にとってビットコインとはそれほど悪いものだ」

 マンガー氏は、仮想通貨が、望ましい社会的目的のためには何の役にも立たず、今ある手段と比べるとボラティリティが高く効率も悪いため、その支払いシステムとしての有用性も損なわれているという彼の見解を強調した。 彼は、明確な言葉でこう結論付けた。「全ては認知症と非道徳の組み合わせのようなものだと思っている。それを推進している人たちは不名誉な人たちだと思う。世の中には人としての品位にふさわしくなく、してはいけないことがある。これはそういったものの一つだ」。

 マンガー氏はこれまで、ビットコインを「まったく愚かなもの」と非難し、「誰もが簡単に手に入る金を望んで」仮想通貨に関わっていると示唆してきた。マンガー氏の仲間でビットコインを悲観視するバークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットCEOはビットコインを「おそらくヘロインを二乗したようなもの」だと主張し、マンガー氏は、仮想通貨への投資は「糞を取引する」ようなものだと形容した。