米投資銀行のモルガン・スタンレーは、機関投資家向けファンドの目論見書を更新し、グレイスケールや現金決済の先物を通じて、ビットコインへの投資を組み入れるようだ。

同社が3月31日に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類の中で、12の機関投資家向けポートフォリオの「投資方針と戦略」のセクションを更新したことを明らかにした。これによって、モルガン・スタンレーの機関投資家向けファンドがグレイスケールのビットコイン投資信託や現金決済の先物を通じて、ポートフォリオにビットコインを追加できるようになった。

申請書には次のように書かれている。

「ビットコイン先物またはGBTCへの投資は、ケイマン諸島の法律に基づいた特例会社(exempted company)である完全所有の子会社を通じて行われる。(中略)ファンドはビットコインへのエクスポージャーを持たないこともある」

ビットコインへのエクスポージャーを得る可能性のあるポートフォリオは以下となっている。

  • アドバンテージ・ポートフォリオ(Advantage Portfolio)
  • アジア・オポチュニティ・ポートフォリオ(Asia Opportunity Portfolio)
  • カウンターポイント・グローバル・ポートフォリオ(Counterpoint Global Portfolio)
  • ディべロッピング・オポーチュニティ・ポートフォリオ(Developing Opportunity Portfolio)
  • グローバル・アドバンテージ・ポートフォリオ(Global Advantage Portfolio)
  • グローバル・パーマネンス・ポートフォリオ(Global Permanence Portfolio)
  • グローバル・オポチュニティ・ポートフォリオ(Global Opportunity Portfolio)
  • グロース・ポートフォリオ(Growth Portfolio)
  • インセプション・ポートフォリオ(Inception Portfolio)
  • インターナショナル・アドバンテージ・ポートフォリオ(International Advantage Portfolio)
  • インターナショナル・オポチュニティ・ポートフォリオ(International Opportunity Portfolio)
  • パーマネンス・ポートフォリオ(Permanence Portfolio)

モルガン・スタンレーは4月から機関投資家向けにビットコインの投資商品を販売するという話は、4月に入って報じられてきた。これまでの報道では、モルガン・スタンレーが担当者に送った社内メモで、米仮想通貨ファンドギャラクシーデジタルによる「Galaxy Bitcoin Fund LP」「Galaxy Institutional Bitcoin Fund LP」と、資産運用会社であるFSインベストメンツと仮想通貨投資企業のニューヨーク・デジタル・インベストメント・グループ(New York Digital Investment Group, NYDIG)が共同運用する「FS NYDIG Select Fund」を顧客に提供するとしている。

さらに韓国の大手仮想通貨取引所であるビッサムの株式を狙っているとの報道も出ている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン