【都内イベントレポ】ロジャー・バーも推す「マネートークン」CEOが語った金融の未来とは

 連休明けの月曜日午後8時、小雨。都心麹町のイベント会場には約120名が集まった。参加者のお目当てはまずなんといってもロジャー・バー(Roger Ver)氏だ。

 ビットコインの黎明期から仮想通貨の普及を推進してきたバー氏は「ビットコインの先導者(イエス・キリスト)」と知られ、マカフィー氏と並ぶ仮想通貨界最大級のインフルエンサーとして名高い。最近では自身が運営するBitcoin.com上でビットコインキャッシュ(BCH)を強烈に推して英語圏では物議をかもしているが、そのニヤっとした独特の表情が憎めないキャラだ。

 今回のイベント会場受付付近にはバー氏との記念写真を望むファンの列があった。同氏と記念撮影してツイッターに掲載すれば、「仮想通貨通」を自慢できるからだ。バー氏は東京在住といわれるが常に世界中を飛び回っており、こうして会えるのも貴重な体験というわけだ。

 そんなバー氏がアドバイザーという立場で推すのが「マネートークン」だ。仮想通貨が今後広く普及するには決済速度や売買時の課税問題が立ちはだかっており、法定通貨に比べて流動性が高いとは言えない。そんな中、仮想通貨を担保としてUSDT等のステーブルコイン(価格の安定した仮想通貨)や法定通貨をローンという形で即座に得ることができれば、仮想通貨⇔法定通貨の行き来が比較的スムーズになるというわけだ。そうなると「(仮想通貨を売って)法定通貨に戻そうとすることもなくなるかもしれない」(バー氏の壇上発言)。

【ステーブルコイン】米ドル、ユーロ、金価格等の資産価格と連動し、ボラティリティが低く値動きが安定した仮想通貨のこと。テザー(USDT)、DAI、BitUSD、Basecoin、Carbon等がある。

 今回のイベントでは、そんな「マネートークン」を率いるジェローム・マクギリヴレイ(Jerome MacGillivray)CEOが登場。

 スコットランド訛りの穏やかな口調で、「仮想通貨の分類」についてレクチャーした。証券トークンとユーティリティー・トークンの分類や、良い仮想通貨と悪い仮想通貨の違い等を解説すると、参加者は熱心にメモをとっていた。

 その後のパネルディスカッションでは、ブロックチェーンを活用した金融サービスの未来が語られた。「仮想通貨が乱高下する中、仮想通貨全体や金融サービスはどうなっていくか」という問いに対し、マネートークンCOOのアレックス・フィスン氏が「銀行等にとって次に採用すべきテクノロジーはブロックチェーンと仮想通貨以外にない」と力説。

 マクギリヴレイCEOは仮想通貨の値動きが今後安定していくことを予想し今は「(仮想通貨)投資するには良いタイミング」と考察。また、銀行を介した国際送金は現状でもかなり煩雑であり、ブロックチェーンを使った即時決済が銀行セクターを変えるとした。

 とはいえブロックチェーンが金融業界を変えるには課題も多い。これについてロジャーはブロックチェーンや仮想通貨に対する知識を広め、一般層のリテラシーを高めることの大切さを強調した。マネートークンのフィスンCOOもこれに同意し、「プロジェクトやプロダクトについて友人等と議論することが大事。(ブロックチェーン関連の)コミュニティはまだまだ小さいのでこれを広げている必要がある」(フィスン氏)。

 さらに仮想通貨をめぐる規制について同氏は「(規制等は)常に存在していく。大事なのは人々が使いたいと思うプロダクトをつくること」とのべた。モデレーターのミス・ビットコインこと藤本真衣氏は、日本の仮想通貨界の中心で働いている人たちの中には関連する税制などについてロビー活動するなど努力を続ける人もおり期待したいとした。

 これに続きマネートークンのフィスンCOOがブロックチェーンを活用した新たな金融サービスの可能性について語った。

 フィスン氏は銀行における融資の仕組みは古いとした上で、仮想通貨を担保としたローンの利点を「融資までのスピード」、「手数料」、「信用スコア不要」、「監査」、「プライバシー性」の観点から説明。「マネートークン」を使うと、数週間かかっていた借入が数分でできるようになると解説した。

 今回のイベントに参加していたのは老若男女と幅広い層だったが、「マネートークン」の仕組みについて「仮想通貨の流動性を高めるプロジェクトだと思う。応援したい」という声が多く聞かれた。

 一方で、「マネートークンが具体的にどう動作するのかわからない。展開を見守りたい」とする意見も。

 そこで、マネートークンに関する次回の記事では、同プラットフォームを使って実際にローン申請する方法を紹介する。

 制作:コインテレグラフ日本版ブランドコンテンツ制作部

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