18日の仮想通貨ビットコインは、米政府の巨額景気対策により、一時5500ドル台を回復する勢いだったが、足元では5300ドル台を推移している。過去24時間で3%ほどの増加を示し、イーサ(ETH)やXRPもレンジ内の値動きになっている。

coin360

(出典:Coin360 3月18日午前10時45分)

マイニング収益が急落、マイナーも降伏か?

どうやら今回の価格急落はマイニングにも大きな影響が出そうだ。

ビットコイン価格の落ち込みとともに、17日にビットコインマイニングの収益性が過去1年で最低の水準まで低下している。現在788万ドルだ。

マイニング収益

(出典:Blockchain.com

仮想通貨マイニング分析を手掛けるコインシェアーズの調査責任者クリス・ベンディクセン氏によると、平均的なマイナーが利益を得るためには、ビットコイン価格が約7400ドルである必要がある。4500ドル前後であれば、平均的なマイナーのキャッシュフローがマイナスに陥ってしまうと指摘している

また、過去最高を更新し続けていたハッシュレートも急落。マイナーが現在のビットコイン価格に懸念を表し始めているのかもしれない。

ハッシュレートは、ビットコインのブロックチェーン検証に費やされているコンピューティングパワーの尺度。マイニングパワーが高いほど、ネットワークのセキュリティが向上し、潜在的な攻撃に対する堅牢性は高まる。

ハッシュレート

(出典:Blockchain.com「ハッシュレート7日間平均」)

こうした懸念からか、仮想通貨がステーブルコインに大量に移動しているというデータもある。

仮想通貨取引所ビットフィネックスのパオロ・アードイノCTOはテザーの流通量が53億ドルを超え、過去24時間で1億6500万USDT増加したことを明らかにした。

さらに仮想通貨の大量移動を追跡するツイッターアカウント「ホエールアラート」によると、18日深夜に6000万USDTが新規に発行されているなど、ビットコインやアルトコインが軒並み低調な中で、ステーブルコインの需要が増加しているようだ。

既報の通り、多くの仮想通貨が時価総額を減らす中で、ステーブルコインが、時価総額ランキング(CoinMarketCap)でランクアップしている。テザーは2月15日の初ランクイン(7位)以来、順位を上げ続け、現在は4位につけている。

その一方で仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は「0に向かうことをまだ心配しているのか?その必要はない!お金が残っている限り、それは起こらない」発言している。