仮想通貨マイニング企業が、ビットコイン(BTC)価格の急落と5月に予定されている半減期によって収益に打撃を受ける懸念が出ている。ブルームバーグが13日に報じた。

ビットコインは3月13日に急落した。一時3000ドル台まで暴落したが、足元では5500ドル前後で推移している。

仮想通貨マイニング分析を手掛けるコインシェアーズの調査責任者クリス・ベンディクセン氏は、現在の価格水準ではビットコインマイナーが赤字に陥る懸念があると指摘している。

今年5月頃に予定されているビットコインの半減期により、マイナーへのブロック報酬が12.5BTCから6.25BTCに半減する。現在のBTC価格が回復しない限り、多くのマイナーの厳しい状況に直面することになる。

ベンディクソン氏によれば、平均的なマイナーが利益を得るためには、ビットコイン価格が約7400ドルである必要がある。4500ドル前後であれば、平均的なマイナーのキャッシュフローがマイナスに陥ってしまうという。

価格上昇への期待感から「すぐにマイナーが閉鎖することはない」としつつも、半減期が発生した後には多くのマイナーが閉鎖の危機に直面すると、ベンディクソン氏はコメントしている。

「主に新しい装置を持っているマイナーは、おそらく大丈夫だろう。しかし前世代の装置を持っているマイナーは焦り始めている。もし価格がこのままならば、半減期は彼らに退場を迫ることになるだろう」

マイニングファームを運営するグリーニッジ・ジェネレーションは、ブルームバーグに対して、独自の推定を披露している。

それによると、Antminer S9またはそれ以前の世代の装置を使用しているマイナーは、電力コストが4セント/kWhにならない限り、採算が取れなく恐れがあるという。