米仮想通貨投資会社マイク・ノボグラッツ氏は、イーサリアムが完成品になるまでには3~5年かかると言う見通しを示した。
米仮想通貨メディア「ザ・ブロック」のポッドキャスト「ザ・スクープ」に出演したノボグラッツ氏は、仮想通貨業界は「まだ小学生の時期」と指摘。次のように続けた。
「ビットコインは10歳、イーサリアムは?4歳だろう。金(ゴールド)は3000歳だ」
「トレーダーとして、投機家としてエネルギーがあるところ行くのは当たり前だろう?」と話すノボグラッツ氏。「ベンチャーポートフォリオ」は「長期的に世界が向かう方向」を意識して組む一方、「投機的なポートフォリオ」は「その月のエネルギーがどこにあるのか」を見極めて組むと明かした。
直近ではビットコインがデジタルゴールドとして金に取って代わる存在になると信じる一方、ウェブ3.0銘柄であるイーサリアムも長い目で見守っている。
「すべてのエネルギーは、ビットコインにシフトした(中略)ストーリーは、こうだ。ビットコインはある種の完成品であり変えることは難しい。デジタルゴールドだと。今後は、その状態にイーサリアムを到達させなければならない。ブロックチェーンが本当にスケーラブル(利用者増に対する適応可能な状態)になり柔軟に構築可能になるまで、3~5年はかかるだろう」
ノボツラッツ氏は、ビットコインの普及が先行しており、「その状態は少なくとも次の12ヶ月かそれ以上の間は続く」と述べた。
その上で同氏は、ストーリー作りの大切さを強調。「すべてをトークン化する」というウェブ3.0のストーリーに注目していることを明かした。
具体的には、イーサリアムのネットワーク上で開発が進むゲームについてDeFi(分散型金融)の次に利用ケースがあると指摘し、「分散型のブロックチェーン基盤の経済が機能するのを目撃できる初めての場所になるかもしれない」と評価した。
ノボグラッツ氏は、かねてからウェブ3.0の可能性について語っている。
例えば5月には「世界を変えるのはビットコインではなく、『Web3.0技術』だ」と主張。ビットコインのデジタルゴールドとしての役割はすでに満たされており、「世界を変えるほどのものではない」と述べた。
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また、ノボグラッツ氏同様にゲームに注目する専門家も多い。
例えば、仮想通貨取引所シェイプシフトのエリック・ボールヒーズCEOは、「今年はブロックチェーンゲームの年になる」と昨年末の時点で予想していた。