決済大手のマスターカードは、仮想通貨決済プラットフォームのムーンペイとの新たな提携を通じて、仮想通貨のメリットを追求している。
ムーンペイは10月25日、マスターカードの消費者と新たな形でつながる方法、あるいは体験型マーケティングを改善するためのWeb3ツールの活用方法を共同で検討することを目指すパートナーシップを発表した。
ムーンペイの社長であるキース・グロスマン氏とマスターカードの最高マーケティング&コミュニケーション責任者であるラジャ・ラジャマナー氏は、ラスベガスで開催されたMoney20/20でこの提携を報告した。
グロスマン氏はリンクトインの投稿で、「マスターカードはムーンペイの全てのWeb3ポートフォリオ、ETHPassをはじめとする認証からミンティングまでを活用し、その体験型イニシアチブのための戦略、クリエイティブ、フロントエンド開発作業について、私たちのエージェンシーであるアザーライフと密接に協力するだろう」と書いている。
新たなWeb3消費者エクスペリエンスだけでなく、ムーンペイはマスターカードの製品とソリューションを統合し、Web3業界全体でのコンプライアンスと信頼を高める作業も行う予定だ。具体的には、「クリック・トゥ・ペイ」や「マスターカード・センド」、「マスターカード・クリプト・クレデンシャル」などのマスターカードのツールをムーンペイの決済ソリューションに組み込む予定だ。
マスターカードのWeb3マーケティング担当のアダム・ポランスキー氏はグロスマン氏の投稿に対して、「このパートナーシップに感謝し、これからがさらに楽しみだ」とコメントした。「このパートナーシップの今後の展開に興奮している」と、マスターカードのパートナーシップ担当幹部であるエリザベス・テイラー氏も書いている。
マスターカードは、ブロックチェーンと仮想通貨分野での取り組みを積極的に進めており、最近そのプラットフォームに多数の製品を追加してきた。2022年には、パクソスと協力して金融機関が顧客に仮想通貨取引機能を提供できる新プログラムを立ち上げた。また、マスターカードはコインベースやムーンペイとも提携し、Web3と非代替性トークン(NFT)での決済を可能にした。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン